夕方、16時42分発のバスに乗って駅に向かいました。
中途半端な時間だから人もまばら。
いちばんうしろの窓側にドカッと座ると、
2つ前に座っていた子供が振り向き、わたしを見ました
見た・・・は、いいけど、ずっと見ています
「ん?どした?」という表情で答えてあげましたが
1分くらいで、初対面のミツメ合いはおわってしまいました
2つ先の停留所で、まったく別の場所に座っていた母親らしき女性に
何か大きな声で言われて、一緒に降りていきました
その後電車にのりM駅にて18時半ころ友人2人と落ち合い、
駅近くの飲み屋へ。
お酒は、ほんとうに久しぶりです。
赤ワインをいただきました。
デカンターとメニューに書いてあるけど
デカンターと言っていいものか躊躇しましたが
デカンターと注文したと思います
話もつきて21時ころ、あんまり酒に強くないわたしは眠くなりましたが
店を出たのは22時半ころ
3人で駅に行くと、
尋常ではない人だかり・・・
「サキホド○○駅~○○駅間デ、人身事故ガ発生シマシタ。タダイマフッキュウのタメノボリクダリトモ電車ノ運行ヲ見合セテオリマス・・・・」
「死ぬなよ」
「かんたんに死ぬんじゃねぇー」
「明日、月曜日に会社行きたくなかったんじゃない?」
「わたしだってつらいの我慢してなんとかやってるんだから、腹立つ!」
すれ違う人々の、勝手な意見が聞こえました
冷風が吹きすさぶ駅内に、永遠に続くアナウンス。もういちどお茶でもしようと、
0時まで開いているミスドに入りました
勉強客がちらほらいた店内は、またたくまに、フッキュウ待ちの人々で賑わいの活気が沸いたようでした。
23時半ころ、もう一回駅まで行きました
人は先程よりあふれ、みな寒いのをこらえながら壁によりかかり、携帯やゲームを手にしていました
3人のうち1人は、歩いてかえると、言い出しました
家まで歩いて20分、か。
バイバイして私はもう一人の子となんとか時間を過ごしました
24時20分ころ行くと、電車は動いていました
急行も区間急行もなく、すべて各駅停車になっていました
電車内の電光掲示板も、くるいにくるったままの表示でした
車内は、およそ終電の時間の人、というキャラではなく、
およそ日向の人、という時間に似つかない人が、疲れた様子で乗っていました
小指を立ち上げて、人差し指で前髪を流し、ふう、と息をついた女性が端に座っていました。
服屋の、あんがい何でも言い合える先輩と後輩、という二人が横にいました
「わたし、ゆっくりタバコ吸えないと嫌なんだよね」
若い女性がタバコ談義で盛り上がっていました。
「とりあえず考えるのは、毎日のタバコ代」
「先輩、1ミリでしたっけ」
「はは、そう。」
「次で降りますー?次で降りて、家まで歩けるし」
「そーだねー、次で降りて家まで歩いて30分くらいかな、乗っちゃってもいいけど、タバコ2箱分飛んじゃうし」
次の駅に着き、ドアが開くと、その先輩後輩は降りていきました。
降りる間際に、
「今日の事故の場所、今その上走ってきたんでしょ」
どうでもいい、
その一言を残して降りて行きました
駅につくと12時40分ほどでした。
いつもなら、物音ひとつすればそれに集中してしまうような静けさの構内なのに、
今はふきっさらしの真ん中のホームに、たくさんの人が突っ立っていました
駅を出ると、1台居たタクシーに誰かが乗りこんでいるところでした
迎えの、自家用車も、ごったがえしていました
わたしは、タクシーも乗らず、迎えの車もない
くるまじゃなくてもいい、と思いました
くるまじゃなくてもいい、
軽トラだっていい、
バイクだって
自転車だっていい、
言うなれば徒歩だっていい、
だれか、むかえにきてくれるひとがほしい、と寒さで頭がやられてしまって、そうおもいました
歩いて家に向かって進みはじめました
夜中の交差点、一方通行に入ってしまった車が、
「一方通行がわかんねーのかこのやろー!」
と、タクシーの運ちゃんに怒鳴られていました
やんキー(死語か?)も通らなくなった、シャッターと大型マンション街を、
歩きました
人っこひとりいませんでした
しかし、たぶん同じような境遇を経て、今歩いてますと言わんばかりの女の子と交差点で一緒になり、
家までの残り1本道200mほどを、なんとなーく5mくらい離れて一緒に帰りました
どちらも、急ぎ足になるわけでもなく。
向こうの彼女は、袋を手に持って、何かを食べながら歩いているようでした
膨張気味にかかったパーマ、黒いジャケット、すそが必要以上にギザギザのスカート、
そして黒タイツが、もの言わず彼女の体型を決定づけていました
わたしは家につくと、1階の住人の飼う犬が、いつも、そして今日も、何時でも鳴き吼えまくっていました