エルデ楽器の工房ノート -2ページ目

エルデ楽器の工房ノート

めずらしい楽器の製作や修理をやっています。
そんなめずらしい楽器でお困りの方、私でよろしければご相談に上がります。

明日、7/27、PrincessDream8に、出店します!


今回持ち込むのは全5台の楽器となります!
当日、会場にて購入してくださる場合は特別値引いたしますので、この機会にぜひどうぞ。
また、今回から、イベント終了後、エルデ楽器WEBショップにて期間限定でネット販売されます。
コチラでのご購入では特別値引ございませんが、ご利用いただければと思います。


簡単ですが、ご報告です。

●姉妹のバイオリン

黒と白のゴシック仕様のバイオリン!
初心者向けですがちゃんと演奏することができるように調整しております。

通常価格 25000円 のところ
ゴス割 値引で 15000円 でのご提供!
さらに、両方ともお買い上げの場合なら 20000円 と超お得です。


●鎖のフレットバイオリン

十字架と鎖のゴシック仕様フレットバイオリン!
楽器が初めての方でも、簡単に演奏を楽しむことができる脅威の仕掛けが施されたバイオリンです。

通常価格 60000円 のところ
ゴス割 値引で 30000円 でのご提供!
なんと、半額です!それなのに弓とケース、松脂も付いてきますよ!


●青のフレットバイオリン

百合紋章と編み上げのゴシック仕様フレットバイオリン!
楽器が初めての方でも、簡単に演奏を楽しむことができる脅威の仕掛けが施されたバイオリンです。初の編み上げ効果で、マイルドな音量となってますから、騒音が気になる場所での練習に効果的な入門モデルとなっています。

通常価格 65000円 のところ
ゴス割 値引で 40000円 でのご提供!
弓とケース、松脂も付いてきますし、ケースがまた、非常に出来が良い!



Dessert Rose さんと、コラボ企画!

雫の薔薇「フレットバイオリン」

黒と銀のゴシック仕様フレットバイオリン!
ゴスロリ系作家のDessert Rose さんとコラボ企画でデザインしてくださいました!
重厚で厳かなデザインのとおり、芯があって音量も強く仕上がっています。
楽器が初めての方でも、簡単に演奏を楽しむことができる脅威の仕掛けが施されたバイオリンです。

通常価格 65000円 のところ
ゴス割 値引で 40000円 でのご提供!
弓とケース、松脂も付いてきます!このケースがほんとに豪華。




「2時間で曲が弾けるようになる」初心者レッスン!
フレットバイオリンを使えばこんなことも夢じゃありません!実際に1年以内で曲が弾ける方々が居ます!もちろん適度で効率のいい練習が必要ですが、バイオリンレッスンに通っていなくて練習方法さえ知って続けていけば難しいことはありません!
コチラも絶賛募集中ですので、よろしければご参加くださいませー。










最近はフレットバイオリンのご注文やカスタマイズのご依頼が増えてきてまして喜ばしいかぎり!
これでたくさんの人が演奏する楽しみに気づいていただければいいなぁと思います。

さてさて、そんな中、、カスタムでもトビキリカスタムなご依頼が何件か来ていまして、、今回は二つご紹介いたしますね。

まず一つ目のフレット化はこちらです。
「NS Design 製」 5弦ダブルベース NXT 5-St Electric Double Bass


エレクトリック・アップライトベースにフレットを取り付けました。このサイズにフレットを取り付けたのは初めて!

NSデザインのエレキバイオリンやアップライトベース、チェロなどかなり有名な楽器ですよね。Steinberger氏「スタインバーガー」のお名前くらいは御存知の方が多いと思うのですが、以前NSデザインの4弦エレキバイオリン WAV4-BK にフレットを取り付けた際にいろいろ勉強してたので、自信はあったんですヨ。その割には、製作にはとにかく気を使いましたが(^^:)

製作当初はいろいろ心配事も多くいろいろな不具合が生じることを予想していたので、オーナー様にご心配をおかけしましたが、、、、信じられないほどいろいろなことがすんなりクリアーしていくんで、すぐにご報告して、、、安心してもらいました。何より私が一番安心したんですが。

でも、、そうなるまでは、、相当悩みましたけどネ!

各弦のピッチにずれが生じるんじゃないかとか、タッチによって音程が安定しないのではないかとか・・・・が、、、、、一切なかった!すばらしい!びっくり!

計算しつくされた弦のバランスにびっくりしましたよ。これほどスムーズにフレットが取り付けられるとは思っても見なかったので、この楽器の完成された設計にほれぼれしました。ほんと凄いです。

五弦もあるから迫力満点。テンションも凄いかかってました。このテンションに耐えうる剛性となっているのでしょうね、、ほんとすごい。

作業で大変だったというのは、とにかく大きいということぐらいでした。何をするにも大きいサイズで、大きい動作になる。でも楽器がしっかりしてるからホント手がかからなかった(^^)

多くのフレット楽器はブリッジでオクターブ調整を施して各弦の音階ピッチを合わせますからブリッチ位置は水平にはならないことが多いんです。なったとしても・・・・・・


・・・12フレット位置も、ポジションマークの通りまっすぐ水平に並ぶなんてのはすばらしいことなんですよ!弦の比重、体積、音程、張力などなど、、厳密に計算された設計の弦をバランスよく選択しているからこその技。これは偶然じゃないはずです。計算ですよ。すごいねー。ホント。


これはラップで弦を保護してる


ナットを外してフレット高だけ底上げします。


勇気と気合でフレット位置を刻んでいきます。


慣れている作業とはいえ、鋸を引くストロークの長さ、回数の多さにプレッシャーも大きく、慎重にとやってたら丸一日かかってしまいました。ほんとに緊張したよ。


24フレットまでとりつけました。フレットの消費が凄かったな、、長さがね、、。
フレットサイズは超小型のフレットを入れています。いわゆるマンドリン用のフレットワイヤーです。


当初はジャンボとかがよいのではと思ったんですが、オーナー様のご希望でマンドリンサイズにしましたが、これが思いのほかよく、プレベよりかアップライトベースといった感じに収まった気がしますね。

このように大きなものにもフレットは取り付けられますし、、、、小さいものにだって取り付けは可能です!

最後の2つ目の楽器は小型バイオリン、、いわゆる「分数バイオリン」にフレットを取り付けるというご依頼!


↑右が通常サイズのバイオリンで、左が分数サイズのバイオリンです。
分数バイオリンは主に成長過程にあるお子様の身体に合わせたサイズとして使われておりまして、成長とともにサイズをあわせて習得していくバイオリンレッスンではおなじみのものです。

フレットバイオリンにおいても、お子さんの体格に合ったものが望ましいのですが、本人が「重たい」とか「弾きにくい」とかなければ、どのサイズでもOKです。それぐらいプレイアビリティは気楽ですよ。お子様にフレットバイオリンをお考えでしたらご相談ください。現在子供用に3/4,1/4サイズを製作していますのでそのうちブログで紹介できたらいいなぁとおもってます。

さてさて、ちょっと小ぶりな1/4サイズ分数バイオリンにフレットを打つのですが、、、初めてのわりには心配するほど苦もなく、今までのノウハウが役に立ったのでやはりすんなり行きましたー

・・・が、、一つ問題点も。

この楽器のオーナー様は実はお子様ではありません!古楽器奏者の立派な成人です!というのも、このような小型の擦弦楽器ではあまり知られていない「ハベッカ」というブラジルの楽器で小さなバイオリンといった感じのものが存在します。
このハベッカが分数バイオリンに非常によく似ているとの事で利用されているそうです。
そんな現代版ハベッカにフレットを取り付けようという、なんとも新しい考え方!私は大好きです!
おそらく日本初です。

そんなわけで、意気揚々と製作に乗り出すのですが、、、、、そこにはいろいろ問題も。

調弦は4度で使用されるとの事(通常のバイオリンは5度)、しかも分数サイズだから物理的にフレットワイヤーのサイズに限界が生じてきます。使用できる弦も本来は分数サイズとなりますし、さらに転調させるとなると、オクターブ調整は厄介になると思われ一筋縄ではいかないかとも思えたのですが、、、、、ちゃんとできるものですね(^^:)ホント心配性。



この楽器も問題なくオーナー様にはご満足いただけたようでなによりでした。

大きい楽器も、小さい楽器も、しっかりと精度を計算することが大事!あらためて製作に向き合う緊張感と楽しさを実感したお仕事となりました。

こうしたカスタム改造の場合、どうなっても保証はできないとご説明していますから、ご依頼されるオーナー様にはリスクも大きいと思います。試みのない作業は私もリスクがいっぱいですが、精一杯の対応を心がけてはおります。そんな中、一切のことを承知でご依頼くださったオーナー様には本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。



いやー、作ってて楽しかったです!






デザフェス無事、終了できまして、、、今ほっとしてますが、、、やることいっぱいたまってるのでのんびりもしていられません。

6月7日には「2時間で曲が弾けるようになる」初心者レッスンがまっていますので、そちらの準備もありますね、、ここでまたお会いできるの楽しみにしてますが、、この企画は
予約制です。ご注意くださいねー。定員と貸し出し楽器に限りがあるのでご了承ください。詳しくはエルデ楽器WEBショップでご確認くださいませ。



忙しいとはいえ、こんな楽しい出来事があったんですものね、、、ちょっとデザフェスを振り返ってみようかなと思います。


ブース完成。体験してもらうのでスペースを広く取りました。

今回エルデ楽器の看板娘をしてくださったゴスロリちゃん!
彼女は、フレットバイオリンを始めて6ヶ月目ですがグリーンスリーブスを演奏できるようになりました!すごい。
また、この黒いフレットバイオリンは彼女専用のゴス仕様フレットバイオリン「Arabesque」です。
このモデルはかつてニコニコ動画に投稿した「フレット付きバイオリンを作ってみた。その3」で紹介したモデルです。

かくして、彼女がこの魔楽器のオーナー「所有者」となったわけです。なんかまがまがしくてよい。






振り返れば、フレットヴァイオリンについていろいろ説明できたかというと、そうでもないんですよね。私もいろいろな質問をいただいてちゃんと答えられていないこともあったし、逆にお客さんに教えてもらったりしたこともありまして。

フレットバイオリンを見てすぐにフレットに気づく人もいれば、ぜんぜんわからない人も沢山いましたし、ヴァイオリニストの方もたくさん足を止めてくださいました。そこでいろいろな意見をいただけたのも貴重なものとなりました。



デザフェスでは沢山の作家さんと知り合うこともできました!またユニークな方々にフレットヴァイオリンを体験していただきました。



そうそうたる方々!ご協力してくださった皆様に感謝申し上げます!




ルクセンブルクのケルティック・ロックバンド「Dream Catcher」のフィドラーWolfgang Wehner氏がフレットバイオリンを気に入ってくれて、いきなりセッション開始!



メディアも取り上げられまして、取材をされまして、、ちょい恥ずかしいですね。

●たぶぶくろ
https://tabibukuro.com/art.html

たびぶくろさんにも感謝です!

その後は打ち上げもしました。


ホルモン屋で焼肉打ち上げ。短塩にご満悦のゴスロリと最近おなかの肉を気にするわたくしでした。気が付けば、、今回、演奏や準備でお手伝いしてくださったokikage氏の写真が無いジャン。ごめーん。

ってことで、、、彼の動画を張っておきます。   終わり。