2007年6月、当時テニス🎾に狂っていた私は

ローランギャロス全仏オープンを見に行った。


姉もパリに行きたい!と、じゃぁ宿だけ一緒にしようと

私の旅程の前半が姉と一緒だった。


私から事前に伝えていた予定は

パリは2回目なので、ほぼ毎日、全仏オープンテニス観戦。

1日だけ、姉との観光に付き合って、ベルサイユ(2回目)。

あとは夕飯の時間が合えば、一緒に食べよう、という程度だった。


今思えば、そんな話が通じないことは、よく分かる…

が、当時は、朝からテニス観戦に行く私に向かって


夕方何時にエッフェル塔で待ち合わせしよう!と姉。

いやぁ、まだその時間は試合やってるから見たい、と答えても

聞いてもらえなかったなぁ。


夕方エッフェル塔に登る列で待ち合わせ、姉は、はしゃいでいた。

私はエッフェル塔に登り(2回目)、

そこから見えるローランギャロスの森を遠くに眺めて泣いていた🤣


しかし、この旅で驚いたのは、もっともっと単純な出来事だった。


ある日の宿の部屋でのこと。

姉は自分が持ってきたらしい粉末コーヒーを飲もうと思ったらしい。

一番最初に、私に、コーヒーいる?と聞いてきた。

その時、何か飲んだ後だったのかな、飲料自体を欲していなかったので

あ、いらない、と答えた。


姉は、あっそ、と答えて(たぶん。記憶曖昧)

お湯を沸かしたり、紙コップを出したり、自分が飲む準備を始めた。


私は、何してたっけ、

テニス観戦のパンフレットか試合日程でも見てた気がする。


また姉は聞いてきた。コーヒーいる?と。

私は、?と思ったが、いらないよーと答えた。

おそらくパンフレットからも目を上げずに答えていた気がする。


お湯が沸いて、姉はインスタントコーヒーをカップに作った。

そして、こう言った。コーヒーいる?と。


私は、内心えぇー?と驚き、思わず顔を上げて

いや、だから、いらないって、と答えた。


すると姉は、あっそっ!!💢 と鬼の形相で怒り気味に言った。

インスタントコーヒーは2つ用意されてた気がする。

かろうじて私の分?は、粉を入れただけの状態だったので

姉は怒りながら、それを次の自分の分にするべく、片付けていた。


私は、なんだか不思議な物を見るような気持ちだったことを

覚えている😮


あのパリの宿の狭い部屋で、窓側のベッドに座り

インスタントコーヒーを作る姉の姿を

今でも鮮明に覚えている。


なんかこの人、変だ…。


先日、アスペルガーの漫画だったかな、

こんな風に、何度も同じ事を聞いてくる旦那さんの例があった。

車運転する? しない。 車運転する? しないって。 の3,4回やりとり🤣


同じだー。


姉のコーヒーいる?のシーンは、折に触れて思い出し、長年の謎だった。

脳や障害ということなら、確かに一番しっくりくる。