タイトルはエリザベートの曲ですが、内容はあまり関係ない精神的な話しです。
時間のない人は読まないほうがいいです。

カテゴリーは精神的なことなので、修行にしてみました。


エリザベートの後半の夫婦の晩年を描いた名場面「夜のボート」の完全なすれ違いソング。


これは、本当に寂しく厳しい現実で、舞台の上であるけど、現実にリンクしている。
前半でもこのお互いがお互いに「私の目でみてくれたなら」と言い合っている。

つまり、本当にこの2人は譲り合うことはない。

ずっと互いに「私の身になってよ!」と言い張ってるのだ。


本「名画で読み解く ハプスブルグ家 12の物語」に
「不幸な夫婦は45年かけて、結婚するべきでなかったことを丹念に確認しあった」と書いてあったけど まさにその通りなのです。


小説、漫画などはとかく主人公に感情移入しやすくできている・・はず・・


このミュージカルの場合はエリザベートがタイトルロールなので、彼女贔屓になるだろう。
しかし、舞台の良さはいろんな登場人物が息づいているので、コンディションによっては他のキャラクターに感情移入できる。
素直にみたら、慣れない宮廷生活、厳しい姑、頼りない夫・・といくらでも彼女の愚痴を聞いてあげたくなところが他の角度からみたら・・・

不出来な嫁のしつけを、悪者になりながらしなくてはならないゾフィ。 孫の世話までしている・・
臣民の為に、捨て身で責務を負ってるのに、自由奔放で、全く自分を省みない妻に傷心なフランツ。
とまあ客観的に見たらこうしていろんな人の立場にもなれる。


でも自分のことになると、人間てまずできないのよね。


友人の愚痴などは、友人から一方的な情報を得るのみなので、多面的などみられるはずもなく 、
単に愚痴だから「それは大変ね。お気の毒だわ」などとお茶を濁すしかない。
もちろん相手もそれを望んでの愚痴なのだろうし。 的確なアドバイスなど必要はないのだろう。
私は女心がわからないので、よく真剣にアドバイスをして辟易とされたタイプだ。
20代後半から、女心の機微というものがおぼろげながらわかったので 、
だからといって「うん、うん」聞けるタイプにはなれないので 、最初から「聞いて欲しいだけだ」と宣言してくれないかと言っておいたら、誰も来なくなってよかったwww


話しはズレ気味だが、舞台やドラマなどは、客観的に物事を見る能力がつくんじゃないのか?なんて妄想をしてみたりした。
それも人によることですね。うん。


よく意地悪姑に悩んでいる人とかの話しを聞くけど、その意地悪姑と目される人物は嬉々として「渡る世間は鬼ばかり」を見ていたというから、
自分が嫁から初期に出ていた赤木春江演じる中華料理屋の女将さんみたいに思われていることなんて全く想像できないんだよね。


「いじめ」を描いたドラマとかもあったけど、いじめられっこは追体験するから見られないかもしれないけど いじめてるほうは、全く平気に見てそうだし・・


客観的に自分を見つめられる人は、そもそも「いじめ」などしないだろうな・・恥ずかしいことだから。
よく問題のない人にかぎって、「私もこんなことしないように気をつけよう」と思うのと似ている。

続く。