今日は心理社会的療法のひとつである、認知行動療法について考えてみたいと思います。
休載と書いた舌の根も乾かぬ内の更新です(苦笑)
認知行動療法。
おそらくみなさん、どこかでその名を聞いたことがあるのではないでしょうか。
実践されている方もいらっしゃるかもしれません。でも、なんとなく興味があるけれど詳しくは知らない、本やネットを読んだけど実際にしたことはない、または続かなかった、という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、私がわかりやすく実践的な方法を説明しようと思います
…と書きたかったのですが、残念ながら実力不足で、私には出来ません!シクシク。
でも安心して下さい。ネットにはいい情報がたくさんありますので、ここは他力本願です。(←開き直った)
数多くある情報の中で、私が1番オススメしたいのは、わかりやすく、超簡単な認知行動療法の方法を教えてくださった「ADHD精神科医・猫ピアノの国境なき方向音痴」というブログの中の記事です。
全部で4編です。ひとつひとつは長文ですが、読みやすい文体で、例え話なども面白く、直ぐに読めてしまうと思います。
リンクを貼りますので、まだ読んだことがない方は、是非読んでみて下さい。
猫ピアノさんに、この記事を私のブログで紹介してもいいですか、と打診してみてたところ、快諾のお返事をいただき、下記の言葉も添えていただきました。
ものぐさアレンジを施した簡易版なので、正統派の方からは、あんなの認知行動療法ではないとお叱りを受けてしまうやもしれません。でも、重要なのは、お作法よりも、自分を楽にする考え方が定着するまで折りにふれ継続できる事だと思うので、簡単であるにこしたことはないと個人的には思います。( ̄▽ ̄)b
ということでした。
記事を読んで、興味を持てたら是非試してみてください。
ここから少し、私の経験談を少し書きます。
私が、認知行動療法に初めて触れてのは、2006年冬のことでした。ハッキリと覚えています。
当時はまだ、うつ病の診断でしたが、双極性II型の症状は強く出ており、波乱万丈で公私共にボロボロになっていました。一人暮らしをしていましたが限界に達し、泣く泣く実家で生活することにしました。
当時は、うつ的思考に支配されていました。
うつ的思考とは
1)思い込み決めつけ:自分が着目している事ことにしか目を向けず、根拠が不十分であるにも関わらず、そうであると信じて疑わないここと。
2)白黒思考:曖昧な状況に耐えきれず、白黒か黒か、0か100か、と極端な考えをしてしまうこと。
3)べき思考:こうすべきだ。あのようにすべきではなかった。と柔軟な考えが出来ず、無理難題を自分に押し付けること。
4)自己批判:全ての失敗は自分の至らなさのせいであると、自分を責めてしまうこと。
簡単ですが、こんな思考のことです。
私はまさにこんな状態でした。
「仕事もせずにただ寝てばかりで、何も出来ない私なんて、生きている価値がない。もう死にたい。」そんなことを毎日考えていました。
これだけを読んでも、4項目全てに当てはまっているでしょう?出来ないことにしかフォーカスしていないし、何も出来ない=生きている価値がないと極端だし、どんな状態でも仕事はすべきだと思っているし、自己批判しまくりだし。すごく生きていることが辛かったです。
そんな日々を過ごしながらも、寝たきり状態から、近くであれば出歩ける程に回復してきました。でも無職でお金がないので、そんなに出かけられる場所もなく。気力もなく。近所で無料で暖かい場所といえば、図書館ぐらいしかありませんでした。
そこで認知行動療法の本と運命的な出会いを果たしたのです。
記憶が曖昧で、その時の本が何だったかは覚えていないのですが、実践方式の本で、本に従って認知行動療法をやってみました。書き方など細かな部分は違いますが、やった内容は猫ピアノさんの記事とほぼ同じです。
それが、私にとっては晴天の霹靂でした。
今まで、辛くて辛くて仕方なく感じていた世界は、私自身が辛く感じるように作り上げていたのか。考え方ひとつで、こんなにも心が楽になるのかと。本当に雷にでも打たれたような衝撃を受けました。
それから私は、何か過去の嫌な出来事を思い出したり、人間関係で辛くなる度に、認知行動療で楽に感じる考えを探すようにしていきました。嫌なことをわざわざ紙に書く作業が、割と苦痛でしたが、その後に楽になることがわかっているので継続することが出来ました。それまで傷つくのが怖くて避けていた事も、やってみると意外にも大丈夫だと気付くことも出来ました。
そのおかげで今は、うつの波が来ても、うつ的思考に長く支配されることはなくなりました。
もちろん、うつ的思考になることはあります。でも、直ぐに気づくんです。それ真実じゃないよ、もっと別の考え方もあるよって。そして自分で自分が楽になれる考え方を見つけられるようになりました。
認知行動療法で、双極性の波を止めることは出来ませんが、うつ状態の辛く苦しい気分の緩和に役立ち、落ちる深さも少し浅くなると思います。
うつ状態で、辛くて仕方なくなってしまう方、人間関係で悩みが絶えない方、不安感が強い方、是非試してみてください。人によって効果は様々ですが、私の場合は抗うつ薬よりも、認知行動療法の方が効果的でした。
別に専門家の元でやらなくても、自分一人でやっても効果はあります。もし簡易版をやってみて更に興味を持てれば、本を読んでみるのも良いと思いますし、専門家の元へ行くのも良いと思います。
でもいきなりハードルを上げなくても、無料の簡易版で効果があるのですから、是非試してみて欲しいなと思います。
余談ですが、この記事以外にも、このブログはとても面白い記事が盛りだくさんです。本当にこの人、精神科医なの?(失礼!)というような内容も多々ありますが、どうやら本物の精神科の先生みたいです。猫ピアノさんは独特の視点をお持ちで、破天荒な記事で笑ったあとは、猫の写真やピアノ動画で癒されまくりで、クセになるブログです。おススメですよ。