【双極性II型って?】診断基準。 | リリカルうつろぐ。

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双極性障害の移ろいゆく心を語るブログです。
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双極性II型障害を説明する為に、DSM-5を簡単な日本語に変換して(笑)、紹介しましたが、アレにあてはまらないからと言って、双極性II型障害ではない、という訳ではありません。(きっぱり)

 

ご存知かもしれないですが、アレは「双極性II型障害ってこういう症状のことを指しますよ」という共通言語としての基準なのです。

 

統計を出したり研究をする時、あっちの双極性とこっちの双極性が別の症状を指していると、おかしなことになりますよね。そこまで厳密さを必要とする場面でなくても、医師同士が意見交換する際に、大体同じような症状の人を想像しておかないと話が食い違ってします。なので「双極性II型といえばこういう症状の人」という共通言語としての基準がDSM-5なのです。

 

でも実際の臨床場面では「この項目に3つしかあてはまらないから双極性II型ではない」なんて考えは全く意味がありません。基準に囚われず、双極性障害の治療を受けるべき人を、そうだと診断することの方が重要だと思います。その方が助かる人が多いですからね。

 

じゃあ、精神科医がどうやって診断しているかと言えば、私は精神科医じゃないので知らないですが(え)、その疾患が持つパターンを見分けているのだと思います。

 

 

そんな訳で臨床の場では、DSM-5の基準よりも診断される人の幅はもっと広く、ぴったり基準に当てはまる人から、かなり単極性のうつ寄りの人まで、双極性II型っぽいパターンが見える人は、双極性II型障害と診断して治療しているのが現状だと思います。

(双極性スペクトラムの話もしたいのですが、長くなるので割愛します。また別の機会に…)

 

 

軽躁とうつを繰り返す『波』が特徴的な双極性II型の根本は同じでも、波の高さや振幅の間隔、その他諸々のディティールは人によって本当に様々です。また、他の疾患の併発や、発達障害が背景にあるなど、更に複雑です。

 

 

だから診断も難しいし、治療も難しいのだと思います。

 

 

それは双極性II型に限った話ではなく、精神疾患全般において共通の話ですけどね。