少し前、厚労省からベンゾジアゼピンの常用量依存に対する注意喚起が出されたのがきっかけで、ネット上でよく「ベンゾ離脱症状」という言葉を目にするようになった。
私は今もベンゾジアゼピン系抗不安薬を服用している。
今までに服薬してきたベンゾ系は覚えてるだけでも、デパス、ワイパックス、ソラナックス&コンスタン、メイラックス、セルシン、リーゼ、マイスリー、ハルシオン、ロラメット、レンドルミン、ユーロジン、アモバン、ロヒプノール…と結構な種類を試してきた。もしかしたらここに書かなかったけど飲んでいた薬もあるかもしれない。
なぜこんなに多くの種類を服用したことがあるかといえば、もう10年以上前から服薬しているから。
ちなみに今現在、服薬しているベンゾジアゼピンは
ソラナックス0.6mg 寝る前
リーゼ2.5mg 頓服
(中途半端な量なのは割って飲んでいるから。)
半年前までは
セルシン15mg
ソラナックス0.8mg
を、一日で服薬していたので、結構減量している。
頓服を一日一回飲んだとしても、ジアゼパム換算で15mgの減量だ。というかセルシン=ジアゼパムだから換算もなにもないんだけど(笑)
なぜ減量したかというと、主剤の薬が変更になり、症状が落ち着いてそんなに抗不安薬が必要でなくなったから。
あと、10年以上前から服薬していると書いたけれど、ずーっと飲み続けていた訳ではなく、途中の数年間は全く服薬がゼロの期間もある。その期間は寛解していたので、薬が必要なかったのだ。
今はまた別の症状が出始めて、必要になり服薬を再開した訳だけど。今飲んでいる薬も、いずれは去っていくんじゃないかと思っている。まぁ、それは今の症状がどうなるかによるんだけどね。
でも楽観的に、いずれ服薬しなくてもいいだろうと漠然と思っている。
それでようやく話したかった「ベンゾジアゼピンの離脱症状」について。
最近で言うと私はセルシンを15mgから0mgにしたんだけど、減らし方はこんな感じ。
元々はセルシンを1回5mg。それを1日3回(計15mg/day)服薬していたのね。
そこから、1回5mg(15mg/day)→2.5mg(7.5mg/day)→2mg(6mg/day)と3週間おきに減らしていった。
なぜ3週間おきかというと、診察が3週間おきだから。
そこ迄は全く問題なくて、2mg×3回(6mg/day)になった時点で、主治医から飲む量は私に任せるという話になった。
そしてその後も2mg×3回(6mg/day)でしばらく続けようと思っていたんだけど、ずぼらな私は度々薬を飲み忘れるようになった。
飲み忘れても平気に過ごせていたので、もう飲まなくてもいいんじゃん!?と思い、一気に2mg→0mgに減らした。
0mgにした日の昼ぐらいから、ニョキッと不安感が顔を出した。
不安を感じるような出来事なんて何もなかったのに、だ。
そこで「あ、これが離脱症状?」ってようやく感じた。
でもそこで慌てて服薬を再開せず、グッと我慢したら夜にはその不安感も軽くなった。
その後、2日間程、肩〜首のコリと、そこから派生した緊張型頭痛に悩まされた。
もともと肩こりと頭痛持ちだったんだけど、セルシンの筋弛緩作用で緩和されていたのがなくなって、ガツンときたのだと思った。
そこで、ヨガやストレッチをしまくっていたら3日後にはほぼ元通りになった。ヨガやストレッチは今も継続的に続けている。
私が経験したベンゾジアゼピンの離脱症状ってそんなもの。
精神的には半日ほど。身体的には2日ほど。
これくらいなら全然仕事をしながらでも断薬できるよ。
私の場合は主剤が功を奏して、精神状態が安定していたので、セルシンを断薬しやすかったというのはあるけど、基本的に断薬は、精神状態が安定していないと出来ないよね。
寝る前と頓服は、今の私には必要なので飲んでいる。そこまでは良くなっていないんだ。
それでね、ネットを見ていると、ベンゾジアゼピン系の離脱症状を強く訴える人が居て、何ヶ月も続くとか、何年経っても続いているとか。
そう訴えている人達が、何らかの症状を感じていることには間違いがないと思うけど、私が伝えたいのは
誰しもがベンゾジアゼピンの離脱症状に長期間悩まされるわけではないよ!ということ。
元々不安感が強くて抗不安薬を飲んでいる人が、離脱症状を強く訴える人の情報を見たら、さらに不安にかき立てられるんじゃないかと思ってね。
私は医者でも科学者でもないので、ありきたりなことしか言えないけど、それでも自分の経験を踏まえて、少しだけアドバイス。
<離脱症状には個人差がかなりあるので、ひどく悩まされる人もいれば、簡単に断薬出来る人もいる>
ひどく悩まされている人っていうのは「ベンゾ 離脱」ぐらいでググれば結構たくさん出てくると思う。簡単に断薬出来る人はわざわざそれをネットで発信していないのでは?と思っていて、こちらの方が人数的には多いのではないかと思う。じゃないと、もっと前に常用量依存が問題になっている筈だし。きっとネットでマイノリティの声も世間に届くようになって問題化したのだと。で、今はそのマイノリティの声が大き過ぎる気がして…。なので私は、少し違和感を感じたけど大した事なかったよ!ということを発信してみようかと思い、今回書いているのです。ちなみに私はかなり薬には過敏な体質で、ベンゾ系以外の薬ではおもしろい(?)副作用や離脱症状も経験しているので、それはまた別な時に書きたいと思う。だから精神科の薬の中ではベンゾ系の薬は飲みやすいし、辞めやすい印象なのだ。
<断薬、減薬は、症状が治まってから始めること>
結局、症状が良くなっていないのに薬を辞めてしまったら、悪化するのは当たり前だしね。そして薬辞めたいなって思ったら主治医に相談しましょう。辞めたい理由も含めて相談した方がいい。もし自己判断で断薬、減薬した場合は、次回の診察の時に現在の服薬量を正直に報告しましょう。一人で解決しようとせずにプロにアドバイスをもらいながら進めるのが得策だと思う。その人の状態に合わせてどの薬から減らしたらいいか、どんなペースで減らしたらいいか、教えてくれると思う。中にはまだ減らしちゃダメって言われる人もいると思うけど、そう言われたら何故ダメだと主治医は言うのか、しっかり理由を聞きましょう。
ちなみに私がセルシン6mg→0mg(1day)にした事を主治医に伝えたら「よかった」と言われたのが意外だった。え、先生って辞めてよかったと思う薬を患者に処方していたの?ってね。
<離脱症状に囚われないこと>
断薬、減薬中は、意識を離脱症状にフォーカスをあてると、些細な違和感も何もかも離脱症状に感じてしまうので、違うことに意識を向けて、離脱症状に囚われないことも重要だと思う。仕事、学校、家事、普段通りの日常を過ごした方がいい。そして出来るだけ好きなこと、楽しいこと、笑えること、プラスの方向に気持ちを向けて生活すること。
そんな気持ちの問題じゃないよ!そういう気持ちになれないんだよ!って思ってるんだったら、認知行動療法とかやってみるといいと思うよ。
<薬物治療以外の可能性を探る>
上にも書いたけど、認知行動療法はオススメ。あとはヨガもオススメ。他にも色々出来ることはあるだろとうと思う。運動、食事、生活リズム、精神療法とか他にもたくさん。これも何が合うかは人それぞれだと思うけど、少しでも心が楽になる何かをみつける事が出来たらいいなって思う。
また何か思いついたら書きます。