福島第一原子力発電所の
吉田所長(当時)が死んだ
本店の命令にも
政府の命令さえも
毅然とした態度で己の意志を貫き
日本を死の淵から救った男
享年58歳はあまりに若い
殉職だ
ジェネレーションの大きな損失だ
合掌
2007.9.7
人気急上昇中の3人組
テクノポップアイドルユニット
Perfume が
新曲 ポリリズム の発売を記念して
池袋サンシャインシティの噴水広場で
公開イベントを行う
駆けつけたファンは2,000人
あまりの観客の多さに
あ~ちゃんが感涙に咽ぶ場面も…

あの日僕は
歴史的な歓喜のステージから
偶然にも 400mほど離れた
とある雑居ビルの一室にいた
Perfume のパの字も知らない頃だ
ビルに向かう途中
噴水広場の前を通りがかった僕は
…ばかに今日は人がいるなあ
と思ったものだ
それが Perfume 登場を待つ観客だとは
当時の僕には知る由もなかった

あなたそれが支援を乞う態度ですか!

ポリリズムの音楽と共に
噴水広場が多幸感に満たされ始めた頃
偽りの強者の衣に身を包んだ僕は
声を荒げ机を叩いていた
天宇受賣命(アメノウズメ)と聞き
あなたはご存知ですか?
古事記など日本神話の世界で
太陽神の天照大神が天岩戸に隠れ
世界が真っ暗になったという
岩戸隠れの伝説に登場する女神
天照大神の好奇心を引くため
桶を踏み鳴らし
胸をさらけ出し
着衣を陰部まで下げて
踊り狂ったという…
世界が明るさを取り戻すため
重要な役割を演じた天宇受賣命こそ
わが国芸能の嚆矢であり
神話の中の Perfume とも言える
Heidis Lehr- und Wanderjahre
ハイジの修行時代と遍歴時代

Heidi kann brauchen, was es gelernt hat
ハイジは習ったことを使うことができる

子供の僕はアニメが流行する以前から
岩波文庫でハイジを読んだことがあった
Perfume のファンになった時
たいへん一方的で申し訳ないのだが
あ~ちゃんの歩む人生って
ハイジの原作本の構成に似ているな
と思ったりした

①修行時代
=Perfume 結成~ブレイク前

②遍歴時代
=ブレイク後、全国をライブ行脚

③習ったことを使うことができる
=多くの困難から日本と世界を救済する

モノクロームエフェクトは
言うまでも無く ①時代の代表曲
ライブで披露されなくなった曲だが
毎回彼女達が演じる最新曲のどこかに
痕跡は残っていると信じたい

この時
エレワもポリもワンコも
彼女達に闘う武器が何もなかった
そう、若さ以外には
575 がイメージするのは
いわゆるガラパゴス携帯の世界だ
ポチポチボタンをプッシュする
あの感覚を忘れて久しい

代わって僕らは
手のひらが世界中に繋がる
スマートフォンの世界を生きている
本当にシンプルで美しい物だけが
時代を超えて生き続ける

しかし
加速度的に速度を増す
時代の変化の潮流の
誰が行く末を見とどけると言うのか
世界の街角に SONY のブランドは無く
ビル・ゲイツは篤志家となり
スティーブ・ジョブスは故人となった

時代の陣痛に歯を食いしばり
未だ誕生しないヒーローを待つ
これが僕らにとって真の
MY COLOR と言えるのではないか
徳間ジャパン名義の
最後のベスト・アルバム
ポリリズムとエレクトロ・ワールド
Perfume の命脈を保ち
やがて大輪の花を咲き誇らせた
大切な2曲のリード曲を
ここでは堪能することができる
その陰で神曲 SEVENTH HEAVEN が
静かにわきを固めている
ライブのセットリストにもあり得ない
贅沢すぎる選曲…
それなのに
この砂を噛むような思いは何か
花々を追いかけ精密機械のように
躍動していたはずの昆虫が
捕虫網に捉えられた瞬間
生命の色彩を失ってしまう
そんな虚しさをどこか感じてしまう
聴取者としての自分がいる
正しい昆虫標本として
ホルマリンに浸され標本箱を飾る前に
まだまだ成すべきことがある
音数を絞って
軽快な印象を演出した楽曲
とばかり思っていた
PARCO にある NBB の店頭に
販促ポスターの反響を確かめるため
日曜日にわざわざ出かけた
街を行き交う大勢のかしゆか嬢よ
Perfume には白が良く似合う…
そんな爽やかな楽曲のはずだった
すべてを台無しにするのは
A面から割り込む不自然なガールだ
腐食性の高い彼女のメールが止まらない

対バンTOUR が悪いはずない
WORLD TOUR 2nd は素晴らしいこと
それなのに僕には
君が遠くなるような気がする
一番傍らにいてほしい時
君がいない
右辺に仕事、家庭、あるいは
これまで築いた人生の全てを置いて
左辺に Perfume を置いて
それで天秤のバランスを取っている
Perfume Syndrome
一度バランスを失えば
奈落の底まで落ちていく
命がげの綱渡り
Perfume Syndrome
神戸
大阪
名古屋
新潟
北海道
広島そして沖縄...
その気になればいつだって
ライブは僕の目前にある
航空券代にいくらかかろうと
ホテルの予約が終っていなくても
チケットさえ手にしていれば
僕はあのぬくぬくとした空間に
逃げ込むことができる
つかのまの安堵感
これこそが Perfume Syndrome
広大なさいたまスーパーアリーナの空間
まるで側壁の一部分のような観衆たち
最上階まで立錐の余地もない
コダマする歓声が次第に遠くなって
僕はいつの間にか
通路の傍にしゃがみこんでいた
JR札幌駅は騒然としていた
数十年ぶりの大雪で
ダイヤが大幅に乱れているのだ
いつ到着するかもわからない
折り返し快速電車を待って
大量の乗客がごったがえしている
新千歳空港発の最終便を逃すと
大変なことになるのだ
突然、未来のミュージアム!
僕のすぐ脇を
5~6人の子供たち男女が
未来のミュージアムを合唱しながら
通り過ぎて行った
幼稚園年長か小学校低学年か
僕には判然としなかったのだが
ドラえもんの効果は確実に
浸透しつつあるようだ