勤務先の会社でツアーを作り、被災地復興支援のボランティア活動に参加してきました。
社内でボランティアを募ったところ、北は北海道から南は鹿児島まで日本各地から総勢30名の社員が集結。
11月6日から3泊4日の日程で仙台に宿泊&石巻・牡鹿半島で活動、というツアーができあがりました。
手配しておいた貸切バスに乗り込み、仙台から石巻に入るにつれ、津波の残した痕跡がそこかしこに刻まれる風景が広がっていました。 家屋を撤去したあとの更地が広がる集落や、丘のようにがれきが積み上げられた集積場、1階が完全に壊れてしまって家の基礎がむき出しになったままのおうちなど・・・。
・・・「被害が大きかった場所」としてテレビのニュースで報道されていた、見覚えのある場所もいくつか見かけました。 まさにここが大勢の方が亡くなり怪我をした現場であることを認識し言葉を失うと同時に、まだまだ継続的な支援が必要であることを実感しました。
滞在中、私たちは、特定非営利活動法人JEN(ジェン)さんにご紹介いただき、牡鹿半島・狐崎浜の漁師さんのお宅で、養殖牡蠣の仕掛けづくりのお手伝いをさせていただくことになりました。
特定非営利活動法人JEN(ジェン):
世界中の紛争地域や災害被災地にて、地元に密着した支援活動を
行っていることで有名な国際NGOです。
下の写真は、途中から道が急激に狭くなり、バスが入れなくなったため、漁師さんの軽トラの荷台に分乗させていただいて狐崎浜に向かうところ。
(このあたりは海と山が接近しており、いくつもの峠を越えながら浜に向かうのですが、地震で道路に地割れが生じた上に、この夏東北地方を直撃した台風で崖崩れまで起きてしまったため、峠を越える山道が何か所にも渡り一車線に規制され、道路が非常に狭くなっていました。) ↓↓
軽トラの荷台に乗る同僚たち。軽トラ進行方向右側がすぐ海、左側に広がる空き地は被害にあったおうちを撤去した跡地です・・・。
養殖牡蠣の仕掛け作り。
帆立貝の貝殻と、小さく切ったゴムホースを、太い針金に通したものを、ひたすらたくさん作る作業です。
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今年収穫するはずだった牡蠣は、津波で全部流されてしまったんだそうです。 そして来年の養殖に向けて仕掛けをたくさん作らなきゃいけないのに、漁師さんたちは現金収入を確保する仕事で忙しく、とてもその時間がとれない、ということでした。
地味な作業ゆえ、「本当にこれでお役に立てているのか?」と心苦しくまたジレンマも感じましたが、漁師さんのお宅のお嬢さんが明るい笑顔で「ありがとう」と言ってくださり、漁師さんご一家が将来に向けて今しなければいけないことを、本当に微力ながらですがお手伝いさせていただけてよかったな、と思います。
インターネットやテレビで情報が瞬時に伝わる世の中ですが、実際に現地に行って自分の五感で状況を知ると、報道映像を見るだけではわからないことがたくさんあると実感します。 無力で非力な私ですが、引き続き微力なお手伝いを続けていきたいと心から思いました。
ボランティア活動中のお昼ごはんは、各自コンビニで調達して持参したのですが、漁師さんのお嬢さんがお味噌汁をふるまってくださいました。 その朝、漁師さんがとってきた新鮮なお魚入り。
ほろほろとほぐれる白身のお魚とよく煮えた大根が奏でる絶妙なハーモニー。
暖かくやさしいお味のお味噌汁でした。
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・・・短い間の滞在だったのに、私にとって石巻はちょっと特別な場所になりました。
震災以降、ご苦労が絶えないだろうに、暖かくおだやかで明るい漁師さんとそのお嬢さん。
これから牡蠣を見るたびに、この日の出来事を思い出してしまいそうです。
紅葉で色づき始めた山々に囲まれた、リアス式海岸の入江がそれはそれは美しい、牡鹿半島・狐崎浜。
この日の海はとても穏やかでした。