リラ、今までほんとうにがんばってきたね。
 

お母さんが弟とじゃれ合ってるのを見て、
リラは本当は、すごく寂しかったよね。

 


本当は、「私も入れて」って言いたかったよね。

でもリラは、「お姉ちゃんだから我慢しなきゃ」って、
ずっと自分に言い聞かせてきた。

 

 

悪いことをしちゃったときも、
ほんとは怒られたいんじゃなくて、
こっちを見てほしかっただけだったんだよね。

 

 

それなのに、
「私は後回しにされる存在」
「いい子にしないと愛されない」って、
どこかで決めてしまっていたよね。

でもね、それは――勘違いだったんだよ。

 

 

お母さんは、リラのことを愛していなかったわけじゃない。
ただ、お母さん自身が満たされていなかったの。
五人兄弟で育って、お母さんを早くに亡くして、
ずっと愛情が足りなかったから、
弟の「大好き」「ありがとう」っていう言葉が
お母さん自身の足りない愛を癒してたんだよね。

 

 

だから、そこまで重要に捉えられず、

居心地がよくてお母さんはそこにいただけ。


でもそれは、リラが悪かったからじゃないよ。

リラは、ほんとうによくがんばってた。
我慢して、気を使って、いい子でいようと努力してきたよね。

でもね、もうそんなふうに、
自分を後回しにしなくていいんだよ。

これからは、寂しいと思ったら、
「寂しい」って言ってもいい。

我慢しないで、甘えていい。
誰かに優先されて悲しくなったら、
ちゃんとその気持ちを伝えていい。

 

 

私が、リラの味方だから。
リラの話を、ちゃんと聞いてあげる。
リラがどんな気持ちでも、大丈夫だよ。

そうすれば、リラは心から安心できるし、
もう「ひとりぼっちだ」って思わなくてよくなるからね。

リラ、今まで本当にありがとう。
寂しかったね。がんばったね。
でももう、大丈夫だよ。

大人の私が、ずっとそばにいるよ。
これからは、安心して生きていこうね。
あなたはそのままで、愛される存在だよ。