Like The Moon
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始まりの雨

その子はバイト仲間の妹だった


なかなかの美人姉妹で

気になってる奴も少なくなかった


『あっ アオイちゃんの妹がきてる』




カッターを買いにきた彼女は

気にしてみるとよく買い物に来ていた





彼氏がいること

学校に通うため東京にきていること

このコンビニのすぐそばに住んでいること




そんなことをアオイちゃんから聞いていた

なんせ俺もアオイちゃんを狙ってたからwww



よく飲みに行ってたし

話もした

電話もしたし メールも



飲みにいく約束をしていた前の日

『ごめん、急用入っちゃって・・・・』

『うそー、楽しみにしてたのに』


俺は振られて・・じゃ妹が家の近くに友達をほしがってる

ということで急遽カッターの彼女と飲みにいくことになった


(いいのかな?彼氏いるのに・・・・)





雨で急ぎ足に家路に向うサラリーマンを横目に

タバコを吸いながら俺はマクドナルドにいた






雨の日

そんなことを思い出した




車は水しぶきをあげて

そのたびに橋はガタガタとなった


雨の昼間は嫌いだけど

雨の夜中は嫌いじゃない




すぐそこに流れる川に

テールランプと街灯がキラキラ光る


星の見えない夜だから

星が落ちてきたみたいだ





ビールは生ぬるくなって

余計に酔いが回る



『なんでこうなったんだろ・・・』


気づけば口に出ていた







最初に手をつないだ夜も

雨だった




出会い

新しい年になっても仕事は変わらず

寒さも増している気がした


夜中のコンビニほど眠気を誘うとこは

ない

外はどしゃ降りで

底冷えがする日に

ロックアイスを冷凍庫にいれてる俺は

自分の仕事が冗談のように思った




(ピンポーン)




客が入ってきた




俺は気にせずロックアイスと格闘していると


『・・・・すいません』


振り返ると女の子がいた




年は俺より少し下

雨でびしょびしょだった


『はい?なんですか?』


『カッターがほしいんですけど・・・』



夜中にカッターとは・・・・

文房具の場所に案内して

レジに行った





『はい、三百円ですね』

『どーも』

『ありがとうございました』





なにげない

そんな接客で人生が二回も三回も

転がって 跳ねたり飛んだり

するとは思ってなかった






あの日から意識し始めた