あの時、違う事をしていれば。
という考えが、頭をよぎって、
その考えに身を委ねてしまいたい、という気持ちと
どうしようもない、という現実が突きつけられるという事実の間で、
上手に無感動になろうとしている。
俺は、生きていく価値は無いのだろうと思う。
死ぬつもりなく自然にそう思ってしまう。
好きな人、好きだった人が望む将来を手に入れた、
という事柄、
それに自分も関わることが出来たという事、
手を伸ばせば、今とは違う状況になったかもしれないと言う事。
心臓を締め上げようとしている手の気配を前に、
自分の気持ちを吐き出す事しか出来ない自分がいる。
あなたの事が大好きだった。
あなたのためになる事をしたいと思った。
あなたへの道を歩んだだけ、深く傷つくと思った。
僕は、自分の利害に関係なく、
あなたのためになる事をきちんと選択できたのだと思う。
それは、僕が弱いからでもある。
成り行きの部分もある。
だけど、僕が凄くイイヒトだったから選択できたのだと思う。
あなたが選んだその道が、あなたをずっと幸せにするとは限らない。
死にたいと、一年間苦しんだ末の、今の状態で
扱うことなんて到底無理な事柄ではあるけれど、
「あなたは凄くイイヒトだから。」って、真面目に言ってくれるような僕というのは、
幸せになる資格が、まだ少しはあるって思ってもいいんだよね?