ウクライナ戦争に続き、イスラエルでも紛争が勃発したことで、YouTube発信をしている英語圏のキリスト教組織では、終わりの時が近いとの発信が多く見られます。その中でよく目にするのが「反キリスト」の登場に関する言及です。その多くは、「反キリスト」をテサロニケ人への手紙の中で述べられている「不法の人」と同一視して、様々な想像を膨らませています。しかし、そうした解説は明らかな間違いです。「反キリスト」については既に述べた通り、使徒ヨハネがその手紙を記した時点で現れ始めた、多くの「偽クリスチャン」のことです。イエスが毒麦のたとえを用いて預言した通り、現在ではあらゆるキリスト教組織内にあふれています。「反キリスト」とは、ヨハネが説明している通り、内住のキリストを持たない、言い換えれば聖霊を受けていない、偽のクリスチャンのことです。
子供たちよ。今は終りの時である。あなたがたがかねて反キリストが来ると聞いていたように、今や多くの反キリストが現れてきた。それによって今が終りの時であることを知る。(ヨハネ第一2:18)
あなたがたは、こうして神の霊を知るのである。すなわち、イエス・キリストが肉体をとってこられたことを告白する霊は、すべて神から出ているものであり、イエスを告白しない霊は、すべて神から出ているものではない。これは、反キリストの霊である。あなたがたは、それが来るとかねて聞いていたが、今やすでに世にきている。子たちよ。あなたがたは神から出た者であって、彼らにうち勝ったのである。あなたがたのうちにいますのは、世にある者よりも大いなる者なのである。(ヨハネ第一4:2-4)
1:7なぜなら、イエス・キリストが肉体をとってこられたことを告白しないで人を惑わす者が、多く世にはいってきたからである。そういう者は、惑わす者であり、反キリストである。
ここで言う「イエス・キリストが肉体をとってこられた」とは誤訳であり、正確には「イエス・キリストが肉体の中に来られた」であり、内住のキリストのことを述べています。従って「あなたがたのうちにいます」イエス・キリストは「大いなる者」だと述べているのです。
「反キリスト」は一世紀当時から出現し初め、終わりの時には、クリスチャン会衆である「神の宮」を乗っ取る、偽クリスチャンのことです。
参考:KJV訳
Every spirit that confesseth that Jesus Christ is come in the flesh is of God: