【パリ留学】植物の癒し、アロマテラピーの香りを求めパリへ | Ligne4 Aromatique リーニュ・キャトル アロマティック / メディカルアロマ・サヴォニエール

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NARD メディカル アロマアドバイザー / Savonnière (サヴォニエール) の中山弘子のブログです。「植物の癒し」と共に生きています。

 

私はアロマテラピー(Aromathérapie、英語ではアロマセラピー)が大好きです。

 

「好き」というより「助けられた」というべき存在です。

 

渡仏を決めたのは「フランスでのアロマテラピーをこの目で見て、肌で感じたい」と思ったからです。(もう一つ別の目的もあるのですけどね...)

 

オーガニック大国イギリスと肩を並べる「Bio(ビオ・フランス語でオーガニックの意味)」の国のフランス。ここで上質なアロマに触れてみたい、アロマのことをもっと知りたい、良い香りに出会いたい、それが動機です。

病院へ行くのをとめてくれたアロマテラピー

30代、WEBデザイナーとしての仕事がとにかく忙しく、毎日3〜4時間睡眠、終電、深夜タクシー帰宅、会社に泊まる、休日出勤のようなめちゃくちゃな生活をしていたら、気づかぬうちに不眠症になっていました。(過呼吸で自律神経も参っていた?)

 

「・・・これはもうだめだ・・・」と心療内科に行く直前、当時の職場の友達Oちゃんに相談したところ、アロマセラピストでもある彼女が、ラベンダーのアロマオイルの小瓶をくれました。

 

ティッシュやコットンに数滴たらして、寝る時に枕元に置いてみて

 

当時の私は、アロマの存在は知っていたけど、実際に使うことまではしない程度。 しかしすがる思いというか、何か生活を変えたかったのかもしれなかった私は、素直に彼女のアドバイスを受け入れました。 「まあ、何か変わればいいな・・・」と正直、あまり期待していませんでした...

熟睡!ラベンダーの効果に驚き!

ところが翌日!普段の寝起きより体が軽い!

・・・なんだ?これは?

 

いつもだったら、手足と頭とまぶたが重くて起きるのが億劫だったけど、今朝は目がすぅっと覚めた!体の重さは、まあ、劇的に軽くはならないけど、なんだろう、気分が違う!

 

「これって”熟睡した”ってことかな?」

 

学校や仕事中にモーレツに眠くて眠くて死んじゃうっていう時に、ほんの5分程度寝落ちして、起きた時のすっきりとした世界のバラ色感!あれにちょっと似てる。

 

Oちゃん曰く「ラベンダーには鎮静作用があって、交感神経と副交感神経のバランスが崩れて、神経がずっと昂ぶっているのを整える効果がある」のだそう。

 

ラベンダーにはいろいろな種類があって、これは「アングスティフォリア系」という品種

 

(当時)寝つきの悪い私が、いつのまにか寝てしまっていました。びっくり。魔法みたいだ。 翌日、さっそくOちゃんアドバイスのもと、アロマ一式を買いに行きました。 その後、徐々に睡眠不足を取り戻し、食欲も戻り(不眠症で3キロ痩せてた)すっかりアロマのある生活が普通になりました。

アロマ環境協会検定を受験・合格

いろいろなブランドのいろいろなアロマオイルを試し、その数30本以上になったこともあります。

 

そうなると私という人間は「もっと統計的に整理して効率よくアロマを使ってみたい、学びたい」と思うようになる性格なのです。

 

また軽い大人喘息持ちで、咳がとまらなくてつらいときに、ステロイドなどの薬に頼りつつ、他に何か薬以外の方法がないだろうかと模索もしていました。

 

そんなときに、ネットで見つけたこのサイト。 

 

【参考URL】日本アロマ環境協会 http://www.aromakankyo.or.jp/

 

「検定試験がある。おお!これは理論的に合理的に無駄なく勉強できそうだ!」──即座にネットでテキストを購入し、独学を始めました。 2級を2010年に受験し、無事合格。

 

AEAJアロマ検定2級認定証(前ブログなのでモザイク入れてます💦)

 

アロマ検定の勉強法については、またブログにてお伝えします! 

 

合格以来、お風呂での足湯オイルマッサージなどに取り入れています。もちろんデュフューザーで香りを楽しむこともしていますし、精油を垂らしたティッシュを掃除機に吸い込ませて排気を浄化したり、洗濯物の生乾きのにおいを防ぐために、希釈してスプレーしたりと生活に取り入れています。ユーカリを炊くと咳が収まります。助かってます。

誰かを救うこともできる優しい香り

また、かつて東日本大震災のときに、同僚の子が度重なる余震と心労でめまいを起こしてしまったとき、「乗り物酔いなどにはミント系の香りが、気分の悪さを軽減する」ということを思い出し、コンビニでガムを買ってあげ、数分噛んでもらったところ、かなり楽になったといったこともあります。(もちろん医者に行くように勧めました)

 

香りは、我々の想像よりずっと影響力があるんですよね。 戦争中に戦地でアロマが使われていたのをご存知ですか? 第二次世界大戦中にフランス人軍医・ジャン・バルネ博士が精油を戦傷の治療のために広く用いました。

芳香植物に抗菌性があることは、太古の昔から経験的に知られていた。中世ヨーロッパでは、芳香蒸気のシールドを作って伝染病の拡大を防いだといわれる。しかし、20世紀中頃からの化学療法の進歩、とりわけペニシリンの劇的な効果によって、多くの人々の関心は抗生物質に移り、香りの抗菌効果は忘れ去られた。ところが、あまりに抗生物質に頼りすぎ、多方面で安易にたくさん使用された結果、耐性菌や感受性のない病原菌が出現して、抗生物質だけでは感染症に対応できないことがはっきりしてきた。そこで、抗生物質の耐性菌にも有効で、かつ感染症に併発する種々の病的な障害にも改善効果のある香りが、再び関心を集めるようになった。

「香りの抗菌作用-アロマセラピーへの応用」 帝京大学医真菌研究センター 井上重治氏

 

上記のようなメディカルアロマの治癒力もさることながら、私が想像したのは「血と硝煙と腐敗臭漂う地獄のような野戦病院で、怪我や病気で苦しむ兵士たちが、優しい植物や花の香りを嗅いだらどれだけ心が休まるだろうか」と...

 

花や植物は優しいです。見返りも求めず献身的です。そして静かに散り枯れてゆきます。その限りない優しさに私は日々包まれています。 そんな彼ら(彼女ら?)の優しさを凝縮したアロマエッセンシャルオイル使い、人々を癒すアロマテラピーの魅力に私は引き寄せられています

聖堂の中でただよう香り「フランキンセンス」

私のもうひとつのライフワークとして「ステンドグラス制作」があります。

 

制作もするのですが、最近はもっぱら鑑賞と研究対象になっています。(私はキリスト教信徒ではありませんが、美しい宗教芸術は大好きです。)

私のパリ留学のもうひとつの目的は「パリの中世のステンドグラスを巡る」ことです。

 

パリ、というかフランスには古いステンドグラスがある大聖堂がたくさんあります。 (それはまた別の機会にお話ししますね。)

 

かつてステンドグラスを求めて、イタリアやドイツの大聖堂などを巡ったのですが、ある聖堂内では、とても良い香りがただよっていたのです。(ローマだったかな?うろ覚え..)

 

歩き疲れた私は、聖堂内の木の椅子に座り、目を閉じて良い香りに癒されていました。あの香りはなんだったんだろうなぁ。(そして数分寝落ちてしまった。)

 

のちのち調べてみると「乳香」ということがわかりました。(純粋な乳香ではなく他の香料も混ざっていたようですが)

 

キリスト教と香りについては関係が古く、新約聖書にイエス・キリストがベツレヘムで生まれ、そのお祝いに駆けつけた東方の三博士が持参した贈り物の中に「乳香」という香りの元が入っていた記述があります。

2:10 彼らはその星を見て、非常な喜びにあふれた。 2:11 そして、家にはいって、母マリヤのそばにいる幼な子に会い、ひれ伏して拝み、また、宝の箱をあけて、黄金・乳香・没薬などの贈り物をささげた。 マタイによる福音書 第2章10〜11節

この乳香、実はアロマテラピーの教科書にもちゃんと記載されていて「フランキンセンス」と呼ばれています。

 

聖堂で炊くお香は、ミサの時の振り香炉(ボタフメイロ)の中に入れて炊くなど、重要行事の際にお清めとして用いられるそうです。(かつては入浴もできないまま、世界各地から何日もかけてやってくる巡礼者の体臭消しのためとも?)

 

 

私は自宅でステンドグラスを制作するときや、ステンドグラスの文章を書くときなど、このフランキンセンスを小さく炊いて雰囲気を出したりしています。パリの聖堂でもこの香りが炊かれている場面に出くわしたいものです。

もっともっと知りたい、暮らしの一部として。

アロマセラピーといえばイギリスも有名ですね。

 

私はロンドン留学時代にイギリス式のアロマテラピーはほんの少し勉強しました。

イギリスで有名なオーガニックブランドの「ニールズヤードレメディ」の本店も訪れました。

 

イギリス「ニールズヤードレメディ」ロンドンはコヴェントガーデン本店

 

イギリスのアロマテラピーに関しては別の機会にお話するとして、今回はフランス式の出番です。

 

両者の何が違うのか、その比較も知りたい。

 

とはいえフランスでゴリゴリにアロマの勉強をするには、語学力が乏しすぎる。

まずは下準備として短期留学&ホームステイしてみたい。(仕事も長期では休めない)

 

素敵なパリのエルボリストリー(Herboristerie・ハーブを薬として扱う薬局)にも行きたい乙女心も騒ぎます!

 

アロマももちろんですが、ハーブも育てているので、料理などにも活かせるハーブやティザンヌのものにも出会えたらいいなぁ。

そんな期待を胸にパリ留学を決心しました。

 

 

A suivre...(続く...)