19歳から実は発病していた。それは分かっていた。でも鬱であることを認めたくなかった。鬱は

弱い人間がなるもので、そんなはずはないと思いたかった。学校には殆ど行けず部屋に籠る日が続いた。就職してからもその波は続いた。鬱になるのは自分の性格に問題があるのではないか。早くから治療していれば良かったのに。初めて病院に行ったのは25年後。殆ど働けなくなってから。

鬱であることをカミングアウトできない周りの雰囲気もあった。精神病者、ノイローゼ、それは精神が弱い人。精神科や心療内科なんてとんでもない、認めたくなかった。ずっとずっと苦しかった。でももう認めてあげてほしい。自分自身に、

弱いからじゃない。精神の病気ではない。鬱は脳の病気なのだ。脳の機能が正常に働かないだけなんだ。だから焦らず、自己否認せず、逃げることなく、大丈夫だよ。治す道はある。そう19歳の

自分に言ってあげたい。