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【サラバ 上・下】 西 加奈子 初めての西 加奈子さんですが、ずっと読んで見たかったので、満を持しての西 加奈子さんです。 初めて読むには長編すぎたかな… 物語は主人公「垰 歩」(あくつあゆむ)の生い立ちから始まります。 生まれた場所・家族・住んだ場所・友達・恋愛・仕事などを通じて歩の心の葛藤が綴られています。 途中、この物語がどこに向かっているのかわからずに、中だるみになりましたが、下巻の後半からの姉の変化には驚きました。 「あなたが信じるものを誰かに決めさせてはいけないわ」 姉、貴子のこの言葉には心打たれました。 貴子の人生はかなりの破天荒なのですが、貴子は貴子なりに悩み、苦しみながら行きていたのだな、と。 歩の人生は途中、言い方は悪いのですが「クソ」みたいな生活を送っていて、「おいおい」と思うのですが、歩の置かれた人生を振り返るとそれも仕方ないのかなぁと多少同情の気持ちも湧きました。 それでも、空気を読んで立ち回っている態度は結局自分を守っている、逃げている、としか見えなかった。 人間のドロドロとした感情をこんなにもむき出しにさらけ出し、嫌悪感を抱かせながらも最後にはなんともいえない清々しい気持ちにさせる、西 加奈子さんはすごい人だなと思いました。 最後に「歩」という名前と「サラバ」という言葉がズシンと心に響きます。 上、下巻とボリュームがありますが、読み終わった後、「歩、頑張れ!」という気持ちになりました。 かなり評価の高い本ですが、好き嫌いはあるかと思います。 西 加奈子さんは他の本も読んで見たいなと思いました。 #西加奈子 #サラバ #読書の記録

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