- 発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法/トム・ケリー
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ずっと以前、宣伝部の部長(上司)に、「時代の半歩先をいかないといけない。」と言われていました。
商品、ビジュアル、コピーのすべて“半歩先”をよんで、それが広報としてマスメディアにとりあげられ、人が耳を傾けてくれる・・・。
一歩だと行き過ぎで、みんなが、ついてこれないらしい。
「半歩先」その微妙な距離感をよむのが宣伝の仕事であり、雑誌などの編集の仕事もたぶんそういう感じだと思う。
じゃその、先をよむ(イノベーションの)方法とは・・・。
※イノベーションとは・・・(wikipediaより)
物事の「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。新しい技術の発明だけではなく、新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革である。つまり、それまでのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指す。
それを実践している、IDEOというデザイン(プロダクト)会社。行って(働いて)みたい★と思ってしまった。
楽しそう。ワクワクする♪
この会社が大切にしているのは、ずばり“イノベーション”
じゃ、そのイノベーションは、どうやって創造するのか?ということですが・・・。
以前書いた、「アイデアのつくり方」
も参考に。これをまさに実践している様子が書かれています。
復習『アイデアのつくり方』
1.収集(資料やデータ):つまり原材料
2.そしゃくする(いろんな角度から考える)
3.組み合わせ
4.ユーレカ(発見)の瞬間
5.実行し、展開する
1.収集するに関しては、この会社では、実際に“体験する”ことを大切にしています。
データやアンケートではなく、“体験”です。ショッピングカートのイノベーションを考えるときには、
ショッピングセンターに行って、カートを押してみる。
ペースメーカーを実際に装着して、日常を過ごしてみる。
そして、どんな不都合があるのか、今“あたり前”と思っているけど、もっとユーザーの使いやすい方法はないのか?というテーマ(課題)を持ち帰ります。
2.収集したテーマ(課題)から、いよいよ“ブレスト(ブレーンストーミング)”です。
ブレストのポイントは、
・焦点(1で出てきたテーマを解決する)
・遊び心をもって(批判はしない)
・アイデアの数(量)を出す
・場所は社内で(この社内の雰囲気がとてもよさげ☆彡)
・身体を使う
決して、上司から発言したり、順番に回したりしないで、自由に発言し、否定しないこと。
3.1で出たテーマ(課題)から、解決方法をプロットタイプを作ってみて(たとえば複数あれば一つずつ)
4.3で出たプロットタイプを組み合わせて、一つのプロダクト(製品)にし、
5.さらに検証を重ねます。
この検証が、この会社はまた素敵で・・・
サービスや商品がどのような、楽しい経験をさせる(提供)するか、ということにこだわります。
たとえば、デリバリーの箱詰めランチボックスは、フラワーボックスに見立てて、すしを入れるとか・・・
ディズニーストアでのショッピング経験、ラスベガスでは、擬似的な自然を体験して楽しめる・・・とか
そして、この会社のオフィス空間も、このコンセプトを実践しているような、楽しい空間っぽいです。
配置自由でありながら、個人がそれぞれのテリトリーをもっている・・・といったような感じ。
ただし、人には変えにくい習慣や文化があるので、それに対してどのように橋をかけてあげるか?(無理に変えさせない)
これは、たまたまTV[カンブリア宮殿]で見た「HANDSMAN」の店舗ディスプレイ・店舗設計・接客にも共通している感じがします。
この会社、もう一つ、チームも大事にしていますが、それはまた別の記事で・・・