妊娠35週で羊水除去後

みるみる体調が良くなったのは

胎児水腫の三男も一緒だった。

37週で出産するまでの2週間で

胸水・腹水がほぼ消えてなくなったのだ。


羊水除去した時点では胸水は

それまでと変わらなかったけれど

翌週には見た目になんとなく減ってきていて

先生にちょっとだけ減ったと言われ喜んだ。

でももう出産間近だし

今さら胸水・腹水が全て無くなる訳でも

あるまい、と冷静な自分がいた。


28週で胎児胸水になり

色々調べて胸水が自然に無くなるケースも

あるというのを知ったけど

胎児水腫にまでなり、

2ヶ月以上同じ状態の三男の場合は

もうこのまま胸水が消えることは

ないだろうと思っていた。



出産前日

エコーをしてもらってる私も、

先生も看護師さんも


あれ?


という顔をしていた。


先生が一生懸命胸水を測ろうとしている


・・・しているけど、


それ測れる?


というくらい胸水の黒い部分が薄いのだ。


測りづらそうに格闘している先生に


「これ、胸水ってこの部分ですよね?

・・・これだけ?」


「・・・ですね、

・・・減ってますね…」


減ってるっていうか、

測る必要ないくらい無いように見えるけど…


「…減ってる…?」


「…ほとんど無いか、

あっても極小量に見えますね。」


…ですよね


思ってもみなかった展開

今さら消えるとかあるんだ・・・


これには先生も驚いていた。

羊水除去をしたのが良かったのか

関係ないのかは分からない。


翌日生まれた三男の胸やお腹に

水は溜まっておらず

事前に出産後胸水を抜く処置の説明を

されていたけれどその必要もなくなった。


ただやはり長期間胸に水が溜まっていたので

肺は小さく、肺低形成という状態だった。


それでも出産当日は酸素も付けず

自発呼吸が出来ていて元気だった。

翌日から少し呼吸が苦しそう

ということで酸素投与が始まり、

数日後には二酸化炭素を

上手く吐き出せていないということで

酸素を送っている鼻カニューレが

CPAP(持続陽圧呼吸療法)の

鼻マスクにパワーアップした。

胎児水腫って言われた頃は
産んだ後の自分の気持ちが分からなくて
産むのが怖かった。

ダウン症と判明してからは
赤ちゃんの時はそりゃ可愛いだろうけど
問題は大きくなってから

と、将来の不安が大きかった。

ただ私には4年前、

当時4歳の長男が骨髄移植で

不妊になることを思い悩んでいた時

夫が言ってくれた言葉がある。



「30年後の医療に期待しよう」



白血病は30年前なら

不治の病だったかもしれないけど今は違う。

不妊も30年後には

何らかの未来が開けてるはず。


ダウン症も同じだ。

医療の進歩は目覚ましい。

今から将来を案じても仕方ない。

30年後はきっと別世界。


そう思うと悩むのが馬鹿らしくなってくる。

考えても分からない将来のことでは

悩まないようにすることにした。

ずっと心の支えになっている言葉だ。


生まれてみなきゃ分からない気持ちと

今から悩んでもしょうがない将来の不安。


だから現実逃避してヘラヘラしてた。

あの日看護師さんにダウン症について

私の気持ちを聞かれて

改めて現実を突きつけられ

自分の気持ちと向き合った。


それまでは羊水過多のせいで

本当に調子が悪く気分も最悪だったけど

羊水除去後は日に日に張りも減っていき

体調が見違えるほど良くなり

気持ちが明るく前向きになっていった。


ダウン症の何が問題?

いろんな合併症?

でも未だに水腫とダウン症以外の

異常は指摘されてないし、

合併症はないかもしれない。

ただダウン症なだけじゃないの?


なんて呑気なことを考え始めた。


先生に伝えると

「いや、胎児水腫にもなってるし

ダウン症だけってことはないと思います。」

なんて言われちゃったけど

それでも私は日々元気に

お腹をポコポコ蹴ってくる三男を

ただダウン症なだけじゃないの?

と感じ始めてた。


出産1週間前には

それまでの不安はすべて吹き飛び

三男に会えるのが楽しみになっていた。


長男の時は白血病のプロを目指した。

お次はダウン症のプロに

なってやろうじゃないの。


こんな意気込みで

ワクワクしながら出産に挑んだ。


生まれてきた三男は

3人の子どもの中で1番キレイな顔だった。

(長男ハンギョドン、次男ガッツ石松でした)

これがダウン症?

…かわいい。


ちゃんと可愛いって思えた。


それから今まで一度も後悔なんてしてないし

本当にかわいい。

顔はどんどん変わって

今はすごくダウン症っぽい顔だけど

とても愛おしい。


ただそれだけ。

今回の出産時一番気掛かりだったのは

産声を上げるかどうか。

その瞬間、すごくドキドキした。



ほぎゃ〜



弱々しい声が聞こえた


泣いた!!


取り上げられた赤ん坊は

すぐさま横でスタンバイしていた

小児科医へ手渡され処置が始まる。


それをじっと見ていた。


それにしても思った以上に元気そうだ。

胎児水腫だからブヨブヨの赤ちゃんを

想像してたけど普通だし。

ずっと泣いてるな、肺は大丈夫ってこと?

なんか元気そう、何の処置してるんだろう?


胎児水腫で予後が悪いことや

ダウン症が分かってからは

様々な合併症を持って生まれてくる

可能性を知らされてたけど

元気な胎動やエコーの所見から

もしかしたら三男は

ただダウン症なだけでは?と

出産前から思い始めていた。


少し経って助産師さんが

「お母さん、赤ちゃんそちらに

連れていきましょうか?」と言った。


「え!!いいんですか?」


「はい、大丈夫ですよ!赤ちゃん元気です」


元気そうだとは思ったけど驚いた。

出産後すぐに取り上げられて

何らかの処置後すぐにNICU行きだと

思ってたから。


これは…やはりただダウン症なだけでは?


私の顔の横に置かれた三男は

とても小さかったけど

両目ともしっかり開けていて

口から舌をペロペロ出していた。

なんじゃこりゃ

変だなと思ったけど可愛らしかった。

後で知ったけどこれは

舌が長くて厚いダウン症の特徴らしい。


その後三男はNICUへ連れて行かれた。

私も処置を終え、一旦陣痛室に戻った。

そこで夫とかなり元気そうだったね、

もしかしたら私と一緒に退院できるかもよ

なんて冗談ともつかないような話をした。

現在生後2ヶ月の三男は

NICUを経てGCUに入院中でして
産後一度も自宅に帰れてない状況です。


そんな中、今日は検査結果を聞きに

病院へ行ってきました。
結果次第で来月頭にも退院できる予定でした。

が、

また1ヶ月ほど退院が延びました。


「また」と言うのは

今まで何度も退院の話が出ているのに

延び延びになってるからで、

今回は本当に残念でした。

まだ一度も三男に会ったことなくて

退院をとても楽しみにしていた

長男、次男もショックを受けてます。


ただ検査結果は悪くなかったようで

あともう一踏ん張り。


早く家族5人で暮らしたいな。

体重が生まれた時の倍になっちゃったよ…

破水翌日の朝9時から

誘発剤の内服が始まった。

1時間毎に1錠飲んでいって

陣痛が来るまで最大6錠飲むそうだ。

早い人では3錠目くらいから

効果が現れてくるみたいだけど

これでダメだったら翌日に

点滴で誘発剤を入れることになるらしい。


私の場合はお昼の12時でトータル4錠飲んで

少し張りが増えたかなと感じ始め、

その後13時に5錠目を飲んだ後から

張る時に痛いような気がしなくもない

なんて思ってたら13時半頃には

10分間隔で痛くなり始める。

14時に6錠目を内服する頃には

陣痛で間違いないと確信していた。


その後16時で7分間隔くらいになり

夫が16時半頃到着。

17時過ぎまでは大した痛みではなかったけど

その後はどんどん余裕がなくなり

ベッド枠にしがみつき

震えながら痛みを逃す。


ああ、陣痛やっぱり痛い…

めっちゃ痛い…


18時58分に陣痛室から分娩室へ

ベッドごと移動して19時16分に出産。


今回は最後なので

ビデオ撮影を夫にお願いした。


長男出産の時は

出産時のビデオなんて悪趣味だ

自分が髪を振り乱しながら物凄い形相で

苦しんでるとこを撮られるのも嫌だし

それを「ほーら、あなたを産む時

こ〜んなにに大変だったのよー」

なんて将来子どもに恩着せがましく

見せつけるなんて、と思っていたので

ビデオ撮影はしなかった。


月日は経ち、次男が産まれる時には

出産を目にする機会なんて滅多にないし

子どもにもいい経験になるかもしれない。

何より自分で見てみたいし

これが最後になるかもしれないから

記念にビデオに撮っててもいいかも!


と考えが変わったけど

次男出産時は夫の単身赴任と重なり

完全にお一人様出産だったため

ビデオに残すことは出来なかった。


そして今回本当のラストチャンス!

絶対にビデオに撮って欲しい!!

と思ってたのにコロナで立ち合い禁止・・・


あー、こんなことなら長男の時に

撮っとけばよかったと後悔。


でも出産数日前に病院の規制が緩和され

立ち合い可能になって

撮影することが出来ました。

その後またコロナが増えてきて

すぐに立ち合い出産禁止に戻ったので

本当にタイミングが良かった。


退院後さっそく

長男と次男に恩着せがましく

「ほーら、あなた達を産む時も

こ〜んなに大変だったのよー」

とビデオを見せました。


ええ、満足です。