東京バレエ団ベルリン公演
ファンとしては見逃せないイベント!
今回の演目は2種。
1.『ドン・キホーテ』
2.ベジャールプロ:『ギリシャの踊り』『火の鳥』『春の祭典』
どちらも見たい!が、どちらかを選ぶとなると、
いつもベジャールを選んでしまう。そしていつも通り・・・。
5月12日(金)結局ベジャールプロを見に国立オペラ座へ。
初めて入るベルリンの国立オペラ座(Staatsoper Unter den Linden)の内部は
他のオペラ座と比べるとかなり質素。しかしながら、規模が小さいので、
どの席からもよく見えるのが嬉しい。客席はほぼ満員。
公演内容は以下の通り:
『ギリシャの踊り』
Ⅱパ・ド・ドゥ 古川和則 / 大嶋正樹
Ⅴパ・ド・ドゥ 小出領子 / 平野玲
Ⅵパ・ド・ドゥ 吉岡美佳 / 後藤晴雄
Ⅶテーマとバリエーション 中島周
『火の鳥』
火の鳥: 木村和夫
フェニックス: 高岸直樹
『春の祭典』
生贄: 大嶋正樹
2人のリーダー: 横内国弘 / 平野玲
2人の若い男: 小笠原亮 / 長瀬直義
生贄: 井脇幸江
4人の若い娘: 小出領子 / 高村順子 / 門西雅美 / 長谷川智佳子
『ギリシャの踊り』 は初見。
太陽と月・海と陸・昼と夜・光と影・回転と軸・波打ち際。
あらゆる生命の営みが、ギリシャ音楽に合わせて舞台上に描かれる。
ダンサー達は営みを具現化するクレパスと言ったところか。
一糸乱れぬ群舞は一体となって、躍動感を生み出す。
ソロのダンサー達はその合間を伸びやかに踊る。
動の後に突然訪れる静寂。その瞬間の名残惜しさ。
世に存在する全てはいつか消滅する。その哀しいはかなさを
感じずにはいられぬ瞬間。このダイナミズムを舞台上にダンスとして
具体化できるベジャールは月並みではあるが
やはり天才であると言うしかない。
ソロを踊った中島周さんが力強く伸び伸びとしたダンスで強烈な印象を残し、
観客の拍手喝采を浴びた。個人的には吉岡美佳さんのファン。
美しい肢体が伸び伸びと作り出す空間にはため息が出る。
『火の鳥』 実はこちらも初見。
上演が珍しい作品だけに楽しみにしていたものの、実は神話を知らないため、
話を想像することに気が行ってしまい、踊りそのものには集中できず。
予習したほうがいい作品。
『春の祭典』
何度見ても感動する作品。そして今回もしかり。
この春は日本の春ではなくて、
眠っていたエネルギーが爆発するヨーロッパの春。
上演場所のみならず時期もピッタリ。
生贄の大嶋正樹さんはダイナミックに踊り、体全体で演じていた。
井脇幸江さんの生贄も同じくダイナミック。力強さが迫るように伝わってきた。
テクニックが安定してこそ、踊りに引き込まれる。その凄さがあった。
他のソリスト・群舞の息の合った踊り、そのレベルの高さも素晴らしい。
本作品を踊りこなした経験が伝わってくる。
べジャール作品ではよく性が語られる。今となってはやや古典的かもしれないが、
男性は野生を秘めて力強く、女性はしとやかにコケティッシュに。
本作品ではその性が出合い、一体化するまでがドラマチックに描かれる。
性そのものを描いたと言えるかも知れない。
強烈な印象と興奮を残して幕は閉じた。
後は観客の拍手喝采。ブラボーの声。決して客演だったからではない。素晴らしい公演に感動しました。
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残席をたった10EUROで購入できる優れもの。
このカードを使って、いい席に座りたいもの。
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