『ジェノサイド』高野和明


【内容】

 急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、そこで何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたのは、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争状態にあるコンゴのジャングル地帯に潜入するが…。


 

 

 


以下、ネタバレ含む個人的感想です。


ジェノサイド、皆、平和におわって、良かった良かった。

自分と異なる他者を排除してきたからこそ、いまのホモサピエンスが存続してる、には震えちゃいました。
たしかにそうかもしれないなぁ、と。
そして、ちょこっと進化心理学っぽいって思ったのに、参考文献にはなかった。。。

「大量虐殺を行うヒトだけど、繁栄の個体数を誇ってるのはほんの少しの善が上回ってるからじゃないかな」って反証には人間も捨てたものではないなーと思えました。

コンゴの戦闘シーンとか殺戮シーンは怖くなかったけれど、日本の追っかけっこのほうが怖かった。
ワンボックスカーは怖い。

人智を超えるエマはなぜ、不信感抱かれない登場できなかったのか。
自分で薬作ったほうがはやくない?できるんじゃない??
って疑問やもやもやはあったものの楽しい小説でした。