抗がん剤でつらい時、食事はあまり取れません。

夫に何か食べられそうな物があるか聞かれた時、「お素麺」と答えました。

家に沢山あったし、少しは食べないと と。


しばらくして、夫が「出来たよ」と、呼びに来ました。

食卓に行くと・・・

テーブルの上には、確かにお素麺と麺つゆが用意されていました。

でも私にはその光景が衝撃的でした。


テーブルの上にその2つのものしかなくて。

30年間 決して良妻ではない私ですが、朝昼晩 食事を作ってきました。

もちろんお素麺がメニューの日も沢山ありました。

でも、お素麺だけの日は。。なかったです。


あぁ 私がいなくなると夫はこう言う食事をすることになるのか。


抗がん剤で具合が悪くなることはわかっていたので、冷蔵庫や冷凍庫に温めれば食べられる物を少し準備していました。

私はお素麺が少し食べられるかどうかなのでかまいませんが、夫の食事までがこんな風になってしまうなんて。


結局、あわてて薬味や副菜を準備しました。


いなくなるのも簡単じゃないですね。

困ったなー


私がいなくなったら一刻も早く次の人を見つけて、出来れば可愛い娘さんがいる人で。

お料理の好きな人で。

きっとまだ人生半分あるのだから、幸せに暮らして下さい。

それが今の私の願いです。