鯖の塩焼き定食
中崎町の地下鉄駅を上がった、すぐ近所に100円パークがありました
最大600円と書いてあります
よし!
ここにしよう・・・愛馬をバックから、ゆっくり入れます
トヨタ・フィルダー号、ここで待ってるんやで、オトウチャンは、何処かで昼飯を食べてくるからな
中崎町から、おいでやす通りを、トコトコ歩いて、何を食べるか・・・
カレーにするか?
イタリアンにするか?
ここらは、物価の安いところ・・・
ちょっと左に曲がってみましょう・・・
ん!
・・・だしや
お出汁には
昆布は・・・・・北海道利尻産
煮干は・・・・・瀬戸内徳島産
鰹節は・・・・・鹿児島枕崎産
椎茸は・・・・・・・・・三重県産
を使用しています
こんなことを書いて、表に貼りだしてあるお店がありました
だしや
そして、表に、ランチやってますとの立て看板
ガラスの窓から、中の様子を覗うと、メガネをかけた、細いニーヤンが、カウンター厨房の中で
何やら、ゴソゴソやってます
ギィーーー、ギィーーーー
あの~、入っていいですか?
カウンター厨房の中で、こっちを振り向いた、ニーヤンは
「あっ!どうぞ、どうぞ、入ってください」
と、言葉とは裏腹に、無表情で言いました
ランチは、何が出来ますか?
「牛肉の竜田揚げと、豚のから揚げと、鶏のから揚げと、鯖の塩焼きです」
鯖の塩焼きください
「はい!ちょっと待ってください」
と言って、あっちを向いて、コト、コトやリ始めました
お店の中を、目で探訪・・・壁も、柱も、天井も茶色くくすんでおります・・・
これは、昭和中期の、佇まいです
誰も住まなくなったお家を、ニーヤンが借りて、食堂をしてるんやな
なあ、ニーヤン・・・ここでお店して、どのくらいになるんですか?
「そうですね・・・この5月が来たら、ちょうど5年目になります」
へ~、そんなになりますか、ちっとも知りませんでした
鯖の塩焼き定食 650円
旨そうです
普通な定食ですが、何故か懐かしさを感じてしまいます
白菜の味噌汁
味噌汁からいただきましょう・・・
ク~~~!
この、味噌汁の出汁は、何でとってるんですか?
「昆布と煮干しです」
全て、昆布と煮干しですか?
「いいえ、調理によって、出汁は変えます」
鯖
鯖も、一番旨い、お腹のあたりを、わざわざ焼いてくれております
油が乗って、旨い!好い塩加減です
このベーコンみたいに見える、赤いのん、何ですか?
「あっ、それ紅心大根と言います。紅の心と書きます。紅心大根とシラスのサラダです」
ふーん、ポリ、ポリして、旨いですね
「そうでしょう、全然辛くないんです」
小松菜の煮浸し
煮浸しも、しっかり出汁で、炊かれております
昭和中期の、懐かしいお味がいたします
それでは!
わたしが、昭和中期からやってきた、芸をひとつお見せいたしましょう
〆茶漬け
お父やんとお母やんが、共稼ぎで、家には誰もおりません
学校から帰ってきたら、まずすることは
細長い土間の、台所でカマドにかかった、羽釜のフタを明けて、ご飯を掬って
お茶かけて、サラ、サラと・・・
無芸大食という永遠の技
今でも、やってます
人知れず・・・