4月の音大入学に向けて色々と検討中の僕たーちゃんは、スケール、
カデンツ、アルペジオの練習に奮闘中っ!(これ音大からの課題~笑)
先月、僕は晴れてより念願だった音楽短大に見事合格した。
元々の僕の野望は、ピアノを始めて2年で音大受験するレベルまで
ピアノ弾けるようになって受験するということだった。なので正直なと
ころ音大に行きたいとかはあんまり思っていなかった。
まぁ、日々の練習だけでも忙しかったので、そういうことはもし合格
出来たら考えようと思ってたのもある。
しかし妻のかっちんは違った。
あの人はどちらかと言うと夢見がちな人で想像力もハンパ無い。その
様子はまるで赤毛のアンの主人公アン・シャーリーのようだ。
テレビでオーケストラと演奏しているピアノソロの方を見ると
「たーちゃんも、いずれはオーケストラ引っさげてピアノ演奏する日が
来るんやな~。」
みたいな事を嬉しそうに言う。その頭の中は妄想でいっぱいなのだ。
なので冷静な僕はいつもそれにストップをかける。
「うん。オーケストラと一緒だったらいいね。僕のピアノの音が全然聴こ
えない位大きな音で演奏してもらったら、僕のミスもわかんないだろう
からさ。そこ駄目っ! もっと大きな音出してっ!! 僕のピアノの音が聴こ
えてるでしょっ!! ほらっ、もっと音出して僕のピアノが聴こえないよーに
しなきゃっ!!」
それを聞いてギャハギャハ笑うかっちんだった。
1月の下旬、かっちんの可愛がっていたチワワのちーくんが天国に
行った。
なのでその日以来、かっちんは複雑怪奇な日々を送っている。
しかし普段は普通にしゃべってるので、別段気にも留めてなかったん
だけど、以前とは明らかに様子が違ったかっちん。
それは僕に届いた音大からの入学に関する書類で発覚した。
いつも、このような期限の定められた書類なんかが家に届いた時の
かっちんは煩い。
「たーちゃん、はよ書きや! とっとと書いて提出せんと、コレは期限が
あるんやからな!!」
どちらかというと、のんびりしてる僕のお尻をいつもこんな風にせっつ
くかっちん。なのに今回の音大入学に関する書類に関しては最初に
必要な書類とそうで無い書類だけはわけてたけど、期限がある書類
ばかりなのにも関わらず、全く僕をせっついてこないのだった。
「かっちんさん、入学金20万だって・・・。」
「ふ~ん。」
「28日までに入金しないといけないみたい。」
「・・・」
やっぱり、チワワのちーくんがいなくなっちゃったからイマイチ元気出
ないのかな~?って思った僕は、とりあえず送られて来た書類を確認
しながら僕が書くべき書類は書いて行く。
「かっちんさん、保証人がいるんだけど・・・かっちんでいいのかな?」
「ええん違う?」
「かっちんが書かないといけないみたい。」
「あっそ。」
いつもは黙ってても「私が書く!貸してっ貸してっっ!!」っと書類をひった
くるかっちんなのに、妙によそよそしいかっちんなのだった。
その後も、入学金20万のことを話す度に無言を貫くかっちんは、
ついに先日の記事で書いたような事を言い出した。
「たーちゃん、音大に行っても、あんたのやるべき仕事(マミーのリハビ
リや介護)はあるんやで? 仕事はセーブ出来ても、ほぼ今の状況に新
たに「大学行く」っていう作業まで増えて、しかもピアノ科やからピアノ
の練習もせんとあかん。 そんなんホンマに大丈夫なんかな? なんか
あんたを音大行かすことの方が罪なような気してきたわ。」
僕の体を労わってくれているのか、はたまた僕に20万なんて大金を
払いたくなくなったのか、それかちーくんがいなくなって寂しいから僕
に音大行ってほしくないのか・・・。
かっちんの真意がわからないまま時間だけは刻々と過ぎて行った。
そして入学金の振込みと入学の申し込みが後2日と迫った2月26日
しびれを切らした僕は言った。
「もう入学金払わないと間に合わないよ~!」
「あっそ。ほんだらこの通帳から20万出して振込んだら?」
そう言われて通帳を差し出された僕は、そこの通帳から20万引き
出して音大の入学金を振り込んで来た。
「はぁ~ギリギリだったよ。」
安堵する僕の姿を見て鼻でせせら笑うかっちんだった。
そして、その日の夜かっちんは言った。
「あんたの気持ちはよくわかったわ。」
「んっ?」
「あんたはやっぱり音大行きたかったんやな。」
「へっ?」
「今回私は何も言わんかったからな! 入学金はよ払えとか私は一切
何も言わんかった! それやのにあんたが自分で入学金払い込んだん
やからなっ!」
「・・・」
「私は心配やったんや! 音大受験すんのも、ピアノ続けてきたんも、
全て私とさよちゃん(マミー)が頼んだからやったことなんかなって。」
「・・・」
「ホンマはやりたくないことを仕方なくやってたんかなって思ってた。
ちーくんがああなった時もすぐに受験辞める!とか言うしなっ!」
「・・・」
「だから今回は何も言わんと様子見とったんや。さよ子もたーちゃん
が自分で行きたいと思うんなら音大行ったらええけど、私らが頼む
からって仕方なしに行くんやったら辞めた方がええって言うてた。」
「・・・」
「自分で考えさせろってな。だから私は今回限りはずっと黙ってたん
や。あんたの本音はどうなんかなって思ってな。」
「・・・」
「そしたらあんた、入学金入学金ってバタバタしててさ~ふふん。」
「・・・」
「そうか、よ~くわかった。 あんたは何やかんや言うても、ホンマは
音大行きたかったんやな~。」
「・・・」
「はいっ! じゃ4月からは音大行って頑張れよなっ!!」
そう言って音大から送られて来た冊子を嬉しそうに眺めるかっちん
だった。
それ以来、音大の冊子を見ながら僕に色々言ってくるようになった
かっちん。
「たーちゃん、入学式は4月1日やってさ~!」
「たーちゃん、この日は健康診断あるみたいやで~?」
「たーちゃん、この日は主科の先生が決まるんやってっ! 先生と面談
やって~、どうする~? また怖い先生やったら。」
「たーちゃん! たーちゃん!」
そして・・・
「たーちゃん、4月5日からはついに授業始まるんやって~! どうす
る~? この日からあんたの地獄の日々が始まるんやな~!」
そう言ってギャハギャハ笑うかっちんに僕はポツリとこう言った。
「20万・・・払わなきゃ良かった・・・。」
子供時分からずっとピアノやってても、なかなか大変だと聞く音大生
生活。なのに僕ときたら、子供の頃から酷い音痴で、リズム感も無い
ので、音楽の授業だけは苦手でずっと音楽からは逃げてきた。
ピアノ始めてからは、クラッシックの曲が一曲丸々は覚えられないと
いうとんでもない特性まで発覚してしまった僕たーちゃん。
僕の波乱に満ちたピアノ道はこれからもまだまだ続きそうです~。笑
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