逆風の中の手術 見えない眼瞼下垂 | まぶたを治す道 〜眼瞼下垂はあとかたも無くすぐ治る〜

まぶたを治す道 〜眼瞼下垂はあとかたも無くすぐ治る〜

瞼の手術治療に関するブログ
現状治らない疾患の治療法発見に興味があります。その為には古い慣習や常識にはとらわれません。未来の医療の構想のようなものが混じっております。読者に何かをもたらすことができればと思います。

先に要点を書いておきます。

●眼瞼下垂患者は見てすぐわかるケースだけではなく、中には一見正常に見える、判定が難しいパターンがある。

●まぶたについて治療経験なく、簡単に「眼瞼下垂は無い」と言ってしまう医療従事者がいる。

●まぶたの専門家にあたって診断・治療をうけて初めて、長年の眼周囲や首の痛みの改善がみられる事がある。

●眼科イコールまぶたの専門家、とはかぎらない。

 

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眼瞼下垂の診療に携わっていると、時々大きな問題点を感じます。

それは頭痛・首や肩の痛みとの関連です。

眼瞼下垂というのは案外に様々な部位に痛みが生じる疾患で、その痛みの出方に驚くほど個人差があります。見た目とご本人が訴える痛みの程度が比例せず、本当にさまざまです。眼瞼下垂は重度なのに痛みは軽い人も、またその逆もおられます。

現状、素人目にも目が十分開いていないなとわかるような患者さんが、頭痛や首・肩の痛みを訴えて頭痛外来整形外科ペインクリニックやマッサージなどに通っておられ、そこの治療家が誰も

 

「まぶたが原因の可能性も否定できないから、診断のためにまぶたの専門家を受診してみてはどうか」

 

という事を本人へ伝える人がほぼ居ないようなのです。

素人目にもわかるような明白な眼瞼下垂の場合は、いずれ家族や友人からの指摘があったり、ご本人が

「まぶたについて病院を受診してみよう」車

と、受診行動を始められる事があるのでまだいいです。

私が感じている真の問題は

 

パッと見では目の開きは全く問題無いように見える、

非常に診断が難しい眼瞼下垂症のかたが実在

 

し、それらの人たちは「内科や頭痛外来、整形外科」などに延々と通っており薬ばかり飲まされて治らず、そこの眼瞼下垂については何ら治療経験を持たない医療従事者から

 

「目からではないかって?あなたの目はちゃんと開いてるから問題ないよ瞼の治療?意味ない意味ない!笑い泣き笑い泣き笑い泣き

とか「美容目的?整形したいの?真顔

と明確に否定されている事です(眼科においても瞼に興味の無い先生でこんな対応はよくあります)。

そこには落とし穴があります。

「眼瞼下垂については何ら治療経験を持たない医療従事者」は、

 

「素人目にさえもわかる眼瞼下垂を見落とす者が多い」

 

ので、「診断が難しいタイプの眼瞼下垂」についてはなおのこと、その存在をご存知ないので眼瞼下垂を見抜き判定する能力は持っていません。


眼瞼下垂かそうでないか判定する能力は無いのに、その自覚が無く、

 

「あなたは眼瞼下垂ではない

 

というかなり難しい判定について瞼を触りもせずパッと見ただけで決めつけてしまう。患者さん本人もそれを信じてしまう。それが問題なのです。痛みの原因がまぶたの疾患であれば、見当はずれの薬を延々と投与され続ける事になりますから。こういった事は実際に発生しています。

 

 

まぶたの専門家なら、当然患者さんの顔を見た瞬間に眼瞼下垂の有無などはほとんど察知しているし、手術治療の対象かどうかは実際にファーストインプレッション通りである事も多いでしょう。

 

しかし、初見では「目の開きは問題なさそうだな」と思ったケースでも、さまざまな診察項目を行ううちに開きの悪さが判明する、パッと見の予想を裏切るような結果が出る事も経験しているはずです。

ではどうしたらいいのか。理想的には受診先の医療従事者が、

 

「私からはあなたの瞼は充分開いているように見えるけども、私の専門外の領域なので、ご本人が気になるのであれば一度まぶたに詳しいお医者さんに診てもらっておいたら安心ですね」

といったふうに、眼瞼の専門家(眼科であれば良いというわけでもないのが難しい所ですが)の受診を促してくださるといいのです。

しかし、それは理想であって、こうだったらいいのにが現実には到底そうはならない変わらないショボーン、という事はもう皆さん、様々な疾患において感じておられる通りかと思います。

例えば、甲状腺眼症の患者さんの瞼が腫れてきたり目玉が出てきたりしても、どれだけの人が

 

「腫れてきたって言うけど、そうは見えないけどねえ真顔

異常ないよ、気にしすぎ!ウインク

歳のせい。みんなそんなもんです」

 

などと言われ見逃され続けている事か。まぶたに関して素人なのに断定してはいけません。

であれば、次善の策として、患者側が知識を得る事が有効なんです。「何の治療を受けても目の奥が痛いまま・・でも目玉や目の開きには問題ないってみんな言うし。

 

そういえば、眼瞼下垂かどうかの判定は専門家じゃないと難しいってアメブロに書いてる人がいたな」と思い出してもらえれば、次なる行動がとれるでしょう。

 

ただし、痛みですでに通院している先の先生は、それを快く思わないかもしれません真顔真顔真顔が。

「診断が非常に難しいタイプの眼瞼下垂」の患者さんは、眼瞼下垂の診断を得ようと、病院の診察時にわざと目を細めるような事は全くありません。むしろその逆でフルパワー・全力で目を開こうとしますキョロキョロ

 

その影響は眉や額の筋肉にも現れます。黒目の出ている面積だけじゃなく、そういった部分にも注目してほしいですね。


「診断が非常に難しいタイプの眼瞼下垂」の患者さんを私のところへ集めたいとは、あまり思っていません。その方を治療するには

 

「目は開いている(ように見える)のに眼瞼下垂手術なんて受けないほうがいい!」

 

というかかりつけ内科医など周囲の猛反対に遭いながらの治療になるからです。

 



治療が成功しても、これまで反対の立場をとってきた者は何ら考えを改めたりすることが無いのが悲しいです。
 

ただ、原因が見事に眼瞼下垂であって様々通院していた痛みが消えてしまった場合、その手術は患者さん本人と、執刀医、両者の人生を変えるほどのインパクトを持ちます。

 

患者さんの同意があれば、またお話できる事があるかもしれません。