「遠野物語」:柳田國男の民族学的昆虫採集 | lideli-rev

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ライデリの制作チームが、マニアックなことをつらつら書いていきます。

遠野物語 (集英社文庫)/柳田 国男
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日本の民俗学の祖、柳田國男が岩手県の遠野地方に伝わる昔話を集めたもの。
民俗学がどういうものなのかよくわかりませんが、読み物として抜群に面白いと思います。
「あの話の元ネタはこれだったのか!」とか色々発見もあるし、読んでいて楽しいです。
「ようは日本の昔話でしょ」となめてかかると不気味な話が多くてけっこう怖い。夜中にトイレに行けません。

この大量の昔話、勧善懲悪や因果応報を説くわけでもなく、深い人間ドラマが隠されているわけでもなく、何かの寓話というわけでもなく、ただの「出来事」といった感じ。
そうした物語から柳田邦男が何かを読み解くでもなく、人間性の真理を発見するでもなく、ただただ大量に並べてあるわけです。
何か虫とか鉱物の標本を眺めているような感じがします。

たとえばこういう話。
「ある村の美しい女房が、ある日畑にキュウリを取りにいったまま、帰らなかった。のちにその女房は山男に攫われ、山の奥深くで暮らしているということが分かった。それ以来、その村ではキュウリを植えないことにした」

そうですか!としか言いようがないじゃないですか。
でもなんか面白いじゃないですか。
なんかそういう本です。

日本の昔話 (新潮文庫)/柳田 国男
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子どもに聞かせる世界の民話
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