その日、私の頭の中は真っ白だった。
恐らく講座の後半、ほとんどの内容は
右から左へ抜けていっていただろう。

それほどの衝撃だったのだ。

生まれてから30年。
10代からアパレルという仕事に
携わり約10年、それなりに自分に似合うものや
苦手なものは把握しているつもりだった。

【人に服を売る】

その為には服をよく見せる必要があった。
服をよく見せる為には店員の着こなし力は
必須であった。


『首は長くないけど、胴は長いし
身体は薄い。尻もでかいし足も短い。
わたしはウェーブだろう』

イメコンにのめりこみ始めた2年前。
わたしはあらゆるハイウエストボトムを
買い漁っていた。
その中でも最もしっくりきたのはユニクロユーの
ワイドフィットカーブジーンズ。
ハイウエストに大きなお尻をカバーできる
シルエットが気に入った。

『やっぱり私、ウェーブなんだ』

そう思い、それからずっと骨格ウェーブとして
服を選び生きてきた。


それから一年後、わたしは顔タイプの講座で
森岡ゆか先生と出会う。
彼女から骨格を聞かれ、自信満々に
ウェーブだと思います。と答えた。
だろうね、と賛同されると思ったが、
彼女は腑に落ちない顔をした。

『手、見せてくれる?』

そう言われて手の甲を出す。

『ウェーブっぽくない手だけどなあ。
私はウェーブだよ。』

彼女が自分の手を差し出す。
薄く、柔らかい手だった。
指も関節がなくスッとした手。
たしかに私の手の指は関節が目立った。

『でもハイウエストがしっくりくるんです』

『そうなんだねー、じゃあミックスかも
しれないね』

ミックス。そういうのもあるのか。
じゃあウェーブベースでナチュラル要素が
若干あるのかもしれない。
その時はそれで納得した。

その後、彼女の講座の内容に魅了され
片っ端から彼女の講座を受けるようになる私。
(言っても顔タイプ含め3つではあるが)

その最後の講座が骨格診断講座である。

そもそもイメコンを仕事にしている人が
受講生に多く、ほとんどの人はプロ診断を
受けて自分の骨格を知っていた。
わたしはもちろん、

『自分はウェーブです』

そう言った。

その後講座の中で各タイプの特徴が
説明され、各タイプのあるあるなども
紹介されたがウェーブあるあるによく頷いた。
途中ウェーブの特徴に当てはまらないことも
あったが、それはわたしがミックスだから
だろうと自己診断を曲げなかった。

そしていざそれぞれを実際に診断しようという
時間になり、正解を知らないわたしは
まず森岡先生に診断されることとなった。

慣れた手つきで身体を診断されていくが
ここで思わぬ言葉をかけられる。

『鎖骨の骨もしっかりしてるし、
手も足も骨感があるから、やっぱり
ゆきのちゃんはナチュラルだね!!』

と。

そう。わたしはウェーブではなく
ただの足の短いナチュラルだったのだ。
太ももが太いのも、尻がでかいのも、
ただ、太っているだけの、
骨格ナチュラルだったのだ…。

愕然とした。なぜならわたしは
パーソナルカラーの自己診断も
顔タイプの自己診断も外している。
人に着こなしをアドバイスする立場で
ありながら、自分のことは何一つ
わかっていなかったのだ。

世間では各イメコンスペックを
自己診断できるツールが続々と誕生している。
わかりやすい人はそれで診断できる人も
いるかもしれないが、ほとんどの人は
各タイプの中間であったり、ミックスで
あったりする。そして人は意外と自分のことは
見えていないのだ。

私自身、ナチュラルと診断され
自分の腕が他人よりも長めであること
を初めて知った。
(残念ながら脚が長いとは言われなかった)

その思い込みで自分の長所が活かされないことの
もったいなさ。もっと素敵に見える可能性が
あるかもしれないのだ。

イメコンのプロ診断を受けるか悩んでいる
そこのあなた。
自分を客観的に知ることの大切さを
身を持って体験した私だから言える

プロ診断は受けた方がいいです。