オバマ大統領 トランプ氏は現実路線へ軌道修正と認識11月15日 11時26分
アメリカのオバマ大統領は選挙後初めて記者会見し、トランプ次期大統領について、「実務的だ」と評価したうえで、「国政を担うことと選挙活動は違うことを認識していると思う」と述べ、選挙選で繰り返してきた極端な主張から現実的な路線へと軌道修正していくという認識を示しました。
オバマ大統領は14日、任期中最後となるギリシャなどへの外国訪問を前に、選挙後初めてとなる記者会見を開きました。
この中で、オバマ大統領はトランプ次期大統領について、「観念的ではなく実務的だ」と評価したうえで、「私が助言したのは国政を担うことと、選挙活動は違うということであり、彼はそれを認識していると思う」と述べました。
そのうえで、トランプ氏が選挙戦で極端な主張を繰り返してきたことを踏まえ、「大統領執務室は誰の目をも覚まさせる。現実にそぐわない見解については刷新する必要があることにすぐに気付くだろう」と述べ、現実的な路線へと軌道修正していくという認識を示しました。
一方、オバマ大統領は、トランプ氏が同盟国との関係の見直しなどを主張していることを巡って、「私との会話で、アメリカの核となる戦略的な関係を維持することに重大な関心を示していた」と指摘し、引き続き同盟関係との強固な関係を維持するだろうという見方を示し、懸念の払拭(ふっしょく)に努めました。NHK NEWS WEB
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トランプが「オバマケア」を撤廃できないワケ
財政調整はできるが、実はそれも困難
津川 友介 :医療政策学者2016年11月15日
11月10日、オバマ大統領と会談したトランプ氏。その後、「大統領の意向を受けてオバマケアの一部存続を検討し始めている」と表明したが・・・(2016年 ロイター/ Kevin Lamarque )
ドナルド・トランプ氏が大統領に決まったことで、今もっとも注目されている政策のひとつは「オバマケア」(オバマ政権下で進めてきた医療保険制度改革のこと)の行方である。トランプ氏は大統領選挙期間中も、ことあるごとにオバマケア撤廃を主張してきた。
しかし、選挙3日後の11月11日には、さらっと立場を翻し、オバマケアのうち「既往症による保険加入の拒否禁止」や「26歳までの若い国民が両親の加入した保険を継続的に利用できるようにする措置」など、一部については維持することを検討していることを明らかにした。
この新聞報道を見て、「話が違うじゃないか」と憤っている国民もいれば、「トランプ氏は意外と真面目じゃないか」と思っている国民もいるだろう。しかし、トランプ氏が維持検討を表明した条項は、そもそも民主党議員の協力なしには変えることのできなかった部分なのである(この理由については後段で詳述する)。つまり、「政治的に妥協した」のではなく、「自分の意思による方針変更」と報じられたほうが強いリーダーのイメージを維持できると考えたのだろう。
トランプ氏の7つの医療政策とは?
選挙戦を通じて、トランプ氏は自分が大統領になったらオバマケアを撤廃すると主張してきた。しかし、すでにオバマケアはアメリカの医療制度に深く入り込んでいるため、単純な話ではない。現場の混乱を避ける意味でも、オバマケアを撤廃するのであれば代わりの制度が必要になってくる。そこでトランプ氏は選挙期間中に以下のような7つの医療政策を挙げてきた。
1)オバマケアを撤廃する。健康保険に加入しない人の税金が高くなる制度である「個人加入義務化(Individual mandate)」を廃止する。
2)保険会社は州をまたいで健康保険を売ることができるように制度変更する。
3)個人の健康保険の保険料を税金控除の対象にする。
4)医療貯蓄口座(Health Savings Account:HSA)を導入する。HSAとは、税控除によって個人の医療費用の貯蓄を推奨し、病気やけがのときにはその貯蓄から医療費を支払うようにする仕組みのことである。
5)医師や病院に価格に関する透明性を高めることを義務付ける。
6)各州にメディケイド(貧困層向けの公的保険)に必要な予算を移譲し(ブロックグラントと呼ばれる)、使い方の詳細は各州に任せる。
7)薬剤の市場へ自由参入を認め、海外の薬を輸入することを許可する。
ちなみに、トランプ次期大統領の政権移行チームが作成した新ウェブサイト(greatagain.gov)には、12日時点でこの7つの政策は掲載されていない。医療制度改革については、あまり具体性が無いあいまいまものに差し替えられているのだ。
こうなると、そもそもトランプ氏がこれら7つの政策を実行するつもりがあったのかどうかも怪しい。これまでもコロコロと考えを変えてきたトランプ氏のことなので、「選挙で勝つための政策」と「大統領として実現しようとする政策」はかなり違う可能性がある。
実はオバマケアの全面的な撤廃はできない
そうした中で11日に維持検討を表明した2つの条項は、トランプ氏が大統領になっても簡単には変えられない部分だ。ここでカギとなるのは上院の議席数。今回の選挙によって上院100議席のうち48議席が民主党、51議席が共和党になった(ルイジアナ州の1議席は12月10日に再選挙)。トランプ氏が民主党の協力を得ずにオバマケアを廃止するには6割に相当する60議席必要だが、そんな結果にはなっていない。
共和党が60議席確保していれば、強行採決によって民主党の賛成票が1票もなくても法案を通せる。しかし、現状の議席数ではそれはできない。民主党は議事妨害によって時間切れに持ち込み、共和党が出す法案を廃案にできる。
では民主党を切り崩せるのか。オバマケアには、成立の際、民主党議員は1票も落とせない状況だったところを、まさに一枚岩になって法案を通した歴史がある。そのため、民主党議員がトランプ氏に賛成票を投じる可能性はゼロに近い。よって、トランプ氏がたとえオバマケア撤廃の法案を提出しても、その法案が上院で可決されることはないのだ。
しかし、トランプ氏は「財政調整(Budget reconciliation process)」という手続きを使うことで、オバマケアに変更を加えることはできる。財政調整とは、既存の法律の歳出と歳入に関わる部分だけに変更を加える方法であり、これは過半数の賛成で可決される。つまり、51議席を持つ共和党としては可決に持ち込めるわけだ。
2015年にはこの財政調整によって議会がオバマケアに大きな変更を加えようとした。上下院ともに通過したが、オバマ大統領が拒否権を発動したため実現しなかった経緯がある。大幅な変更を加えることに関する政治的な「予行演習」はすでに済んでいるといえるだろう。
では、財政調整でオバマケアはどのような影響を受けるのだろうか。上記の2015年の例では、保険料に対する政府の補助金、個人加入義務化、雇用者の従業員への保険提供義務(Employer mandate)など、オバマケアのうちおカネに関わる部分の多くが含まれていた。これらに関しては、トランプ氏は財政調整を用いることで大幅な変更を加えることが可能だ。
一方、おカネに関わらない部分は変更できない。オバマケアのうち、「既往症による保険加入の拒否禁止」などの条項は影響を受けない。つまり、トランプ氏は「これらの措置の維持を検討している」と言うものの、そもそもこれらの措置は民主党議員の賛成票なしに廃止できないものなのである。
話を整理すると、トランプ氏はオバマケアを全面撤廃できない。しかし、財政調整を利用することで大幅な変更を加えることはできる。もしこのようにトランプ氏がいびつな形でオバマケアを改変した場合、何が起きるだろうか。
まず、現場では大混乱が起きる。オバマケアによって設立されたものの一つに、政府によって規制された保険市場である「エクスチェンジ」がある。雇用者から福利厚生として健康保険を提供されていない人は、このエクスチェンジで保険に加入できるようになった。さらには、収入がそれほど高くない人は、エクスチェンジで購入した保険の保険料に対して補助金を受け取れるようになった。
一番困るのは保険会社
トランプ氏がこの保険料に対する補助金や個人加入義務を廃止すれば、保険に加入するのは病気を持った人ばかりとなり保険料は高騰する。結果として加入する人はいなくなり、いずれエクスチェンジ自体が消滅してしまうと考えられる。
貧困層向けの公的保険であるメディケイドの拡大もかなり不十分なものになる可能性がある。その結果、2200万~2500万人が健康保険を失うことになる。
財源不足の問題も出てくる。財政調整によって影響を受けるのは主にオバマケアの財源を確保する仕組みでもあるため、結果的に大幅な財源不足になり、2018年には政府の損失は400億ドルにもなると推定されている。そのような変更が実際に導入されるまでに2年ほどの時間をかける必要があるため、変化はすぐには起こらないものの、オバマケアによって国民皆保険制度の達成を目指していたアメリカは大きく後退すると考えられる。
トランプ氏が急いでオバマケアに大幅な変更を加えた場合、一番困るのは保険会社である。保険会社は既往症があることで保険の加入を拒否したり、保険料を高く設定したりできないためだ。多くの人は、健康なうちは保険に入らずに、病気が診断されてから保険に入るようになる。がんと診断されてから健康保険に加入する人もでてくるだろう。そうすると、保険加入者は病気を持っていて医療費を多く使う人ばかりになり、成り立たなくなる。
保険会社から大反発を受けることや、現場の混乱で支持率が下がることをトランプ氏が望んでいないとすれば、オバマケアを骨抜きにすることなく、小幅な変更にとどめて、名前を「トランプケア」と変えて継続する可能性もあるのではないか。オバマケアの一部維持を検討し始めたトランプ氏は今後も目まぐるしく方針を変えていくはずであり、当面は目を離せそうにない。 東洋経済オンラインhttp://toyokeizai.net/
トランプ氏による「不法移民追放」
アメリカの次期大統領に就任するトランプ氏が、選挙での勝利後初めてのテレビインタビューで、不法移民を追放し、メキシコとの国境に壁を建設することを強調しました。
アボルファトフ解説員
トランプ氏はまず初めに、麻薬密売など犯罪歴のある不法移民300万人を国外に追放すると述べました。トランプ氏はアメリカの不法移民800万人について、「これらの人々はメキシコとの国境に壁を建設し、国境の安全が確保された後、追放される」としました。
トランプ氏はテレビのインタビューで、新たな姿勢を見せようとしました。例えば彼の支持者がイスラム教徒やヒスパニック系を攻撃していることに遺憾の意を表しました。彼は選挙戦での発言について、「もっと穏やかに、政治的に発言すればよかった」としました。トランプ氏はさらに、私用メール問題を巡るクリントン氏への対応、裁判の請求を暗に撤回しました。こうした中、トランプ氏は多くの問題における攻撃的な口調を抑えながらも、依然として不法移民の追放に向けた自らの立場を主張しています。
ラテンアメリカ系の不法移民1100万人以上の存在が、アメリカの政治や経済、社会に多くの影響を及ぼしています。アメリカ人の多数派、とくに南部の州の白人や白人の労働者層、共和・民主のどちらにも属さない中立層はこうした不法移民の存在に強く反対しています。彼らは不法移民は低賃金でアメリカの労働者から職を奪っており、一般に犯罪を犯すことで、国の治安を乱していると考えています。こうした中、ラテンアメリカ系の移民によるアメリカの人口比率やアイデンティティの変更に対して、いわゆるWASP(ワスプ、ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)の価値観を強調するアメリカ人の多くが懸念しています。
とはいえ、アメリカの不法移民への支持、あるいは少なくとも彼らに対する平和的な対応を支持している人もアメリカには多く存在します。最大の支持は、自らも移民出身である市民から示されています。これらの人々は不法移民への市民権、あるいは労働許可の付与の手続きの簡略化を目的にした法の見直しを求めています。さらに、アメリカでは多くの人が、不法移民の安価な労働力がなければ、アメリカの経済、とくに、農業や専門知識の要らないきつい仕事は大きな打撃を受けると考えています。さらに、アメリカから不法移民1100万人が追放されれば家族の結束が揺るぎ、第一にアメリカ国内で生まれた子供たちに被害が及ぶと強調しています。
いずれにせよ、不法移民問題を巡るアメリカの深い亀裂は、トランプ氏の勝利により修復していません。とはいえ、今回の選挙はアメリカの不法移民問題への対応に関する一種の国民投票といえます。これにより、不法移民の追放や国境の壁の建設に関するトランプ氏の公約の実現は、アメリカ国内に経済的、社会的な緊張を生まずに簡単に実現するだろうと見られています。2016年11月14日20時20分ParsTodayhttp://parstoday.com/ja/news/world
トランプ次期大統領 日本などの核保有容認発言を撤回か11月14日 17時39分
アメリカのトランプ次期大統領は、選挙戦で日本などが核兵器を保有することを容認する考えを示していましたが、ツイッターで「そんなことは言っていない」と否定し、みずからの発言を撤回した可能性もあります。
トランプ次期大統領は、共和党の候補者選びが行われていたことし3月、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズのインタビューなどで日本や韓国が北朝鮮に対抗するため核兵器を保有することを容認する考えを示しました。
これについて、トランプ氏は13日、自身のツイッターに「ニューヨーク・タイムズは私がもっと多くの国が核兵器を保有すべきだと確信していると報じているが、全く不誠実だ。私はそんなことを一切言っていない」というコメントを書き込み、否定しました。
トランプ氏の発言は、選挙期間中も「アメリカの従来の政策に反するもので、地域を不安定にする」などと批判され、トランプ氏はこれまでも否定したことがありましたが、大統領への就任を前に発言を撤回した可能性もあります。このほか、トランプ氏は選挙戦で日本に対し在日アメリカ軍の駐留経費の負担増額を求める考えを示していて、今回のコメントの真意を含め、トランプ氏の対日政策が実際にどのようなものになるのかに関心が集まっています。
NHK NEWS WEBhttp://www3.nhk.or.jp/news/cat06.html?utm_int=all_header_menu_news-international
トランプ氏、選挙公約の撤回
アメリカ大統領選挙の結果に対する抗議デモが続く中、この選挙で勝利したトランプ氏は、選挙戦で行っていた一部の公約を撤回しています。
アボルファトフ解説員
トランプ氏はインタビューの中で、オバマ政権が推進した医療保険制度改革・オバマケアの一部を維持すると語りました。また、クリントン氏の私用メール問題について、特別の検察官を任命することについては、現状では決断を下していないと述べました。トランプ氏は同時に、「クリントン元大統領の助言を利用する」と述べています。トランプ氏の外交政策顧問の一人も、「トランプ氏は、イランとの核合意を見直すだろう」と強調しました。
トランプ氏は、選挙戦の中で、ホワイトハウス入りを果たした場合、オバマケアを完全に廃止するとしていました。また、核合意を破り、アメリカの腐敗を撲滅すると語っていました。
トランプ氏の支持者たちは、腐敗の撲滅やオバマケアの廃止といった一部のスローガンに共鳴し、トランプ氏に票を投じました。トランプ氏も、政治的な経験には乏しいものの、アメリカの現在の状況に対する国民の不満により、現状の変更への期待から、アメリカ大統領に選ばれました。
予想に反したトランプ氏の勝利から、まだ数日が経ったばかりだというのに、トランプ氏は選挙戦での公約を撤回しています。選挙前にも、すでに一部の公約の実施はほぼ不可能であることが明らかでした。例えば、国連安保理の決議になっている核合意を破ることは、国際社会の反応なしに行うことのできるものではありません。また、何百万人ものアメリカの低所得層が恩恵を受けているオバマケアを廃止すれば、社会的、経済的に大きな影響が出るでしょう。
アメリカ政府の腐敗対策についても、この国の政治・財政制度は寡頭制で、簡単に覆されるようなシステムではありません。特にトランプ氏やその一族は、このような少数の支配階級に属しています。こうした中、トランプ氏は、アメリカ大統領の座に就くためにさまざまなスローガンを掲げましたが、それらはアメリカの不満を抱いた怒れる一般の人々を満足させただけのものでした。彼らは、これまでとは異なるアメリカを見たい一心で投票所に足を運びました。こうした中、トランプ氏は、大統領に就任する前から、すでに支持者の期待を裏切っています。
とはいえ、選挙後であっても、アメリカでの変革を求める要求を無視することは、勝者にマイナスの結果をもたらし、アメリカでの不信感を高めることになるのです。2016年11月13日19時34分ParsTodayhttp://parstoday.com/ja/news/world
トランプ氏について
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97