フランスはサービスの悪さ、と言うか「無さ」でよく知られる国だが、この一件でも度肝を抜かれた。

 

夫がアマゾンでKindle版の本を買った。

ずっと前から興味があった本らしく、思い出して購入したらしい。

 

しかし、彼は購入してからすぐに中身を見なかった。

Kindle版と言えども期限もないし、時間ができたら読もうと思っていたらしい。

 

そして購入から2週間以上経ったある日、時間ができてさあ読もうか、と彼はiPadでページをめくって見た。

 

????ポーン

 

 

なんと表紙のタイトルと中身が異なっているではないか!!

本の題名は正真正銘購入したものなのに、1ページ目からの中身は別の本だったのだ。。。

 

こんなことあり得るのか?!

 

彼も私も思ったが、「まあ変えてもらえばいっか。うちのミスじゃないし。」とその日は呑気に思って就寝。

 

翌日、アマゾンのカスタマーサービスに電話して事情を説明した。

 

すると、たまげたことに返金はできないと言う。

 

「いやいや、頼んだもとの違うものが届いたんだから、そちら様のミスでしょう。」

 

オペレーター(男性)

「ムシュー、なぜ買ってすぐに中身を見なかったんですか。返金・交換期間の2週間はもう過ぎています。期限が過ぎているので残念ながら、返金には応じられません。」

 

・・・・ゲッソリ

 

めちゃめちゃな事を言うではないか。

 

自分が頼んだ本と違う本が来て(正確には外見だけは購入本だった。。。)、

返金期間が過ぎたからと言ってこちらのミス??

なんだ、その理屈は!!

 

そしてその男性はしまいに、こうのたもうた。

 

「そんなにお怒りならどうぞ警察署へでも行ってください。Amazonを訴えたら良いでしょう。私はもうこれ以上あなたのお役には立てません。さようなら。」

 

・・・・チーン

 

絶句したのちに、仏(フランス人ではあるが彼は普段ホトケ級の穏やかな善人でもある)の夫も流石に怒りが込み上げて叫んでいた。

 

「なんて口の利き方だーー!!こちとら客だぞー!!フランスはこれだから嫌なんだ!メラメラ

 

その日はもう遅かったので休戦。

また翌日、アマゾンのカスタマーサービスに問い合わせた。

今度は作戦を変えて、チャット方式で苦情を訴えた。

 

ショートメッセージで、かくかくしかじか。

 

今度はどんな言いがかりをつけられるのかとかまえていると、今回の人は昨日と打って変わってアメリカンな対応。

 

「そうですか。それはそれは申し訳ございませんでした。

今すぐ返金しますので、どうぞ購入し直してください。ご利用ありがとうございました」

 

一瞬で解決。びっくり

 

なんなんだ、この差は。。。。

 

フランスのカスタマーサービス(対面でも電話でも)、どんな人に当たるかはまさに宝くじ。

 

完璧に「運」ではあるが、運が悪いと貴重な時間を永遠と無駄に費やすことになり、

運が良いとこちらが拍子抜けするくらいすぐに話が片付く。

 

まあ相対比でいうと7:3、いや8 : 2くらいの割合。

通常は、バトルになるので、心と時間に余裕のあるときに挑む。

 

ビックリマーク特に昼食時、閉店間際などは避けるべき。

昼食時には人手が少なくなっていて、機嫌が悪い事多し&閉店間際は定時に帰る支度で忙しいので決して邪魔してはいけない。

 

フランスにマニュアルが存在しないのは重々承知だが、どうしてここまで対応に差が出るのか。

20€くらいの返金、どうってことないだろうに。

返金にばかり応じると自分の給料が減るとでも言うのか。 

 

謎は深まるばかりだが、私が思うに大体の場合、単に対応者のその日の気分次第なんだと思う。

 

だからそんな気分屋のフランス人の怒りを逆なでしないように、フランスでは客といえども下手に出ておかないといけないのである。

 

日本のサービス、本当に羨ましいわ・・・。