今日は蓮舫問題について、当団体で議論した内容を伝えたいと思います。
蓮舫氏が民進党の代表選に立候補し、圧倒的な支持を集めて代表となりましたが、
投開票までの間に猛烈な蓮舫バッシングがありました。
その内容は「蓮舫は台湾国籍を持っている」というもの。
苛烈なバッシングが起こっている原因は何なのかを、当団体なりにまとめていきたいと思います。
日本国憲法第22条には国籍離脱の自由、というのがあります。
1.何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
2.何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。
では、国籍法にはどのような規定があるのか。
第二条 子は、次の場合には、日本国民とする。
一 出生の時に父又は母が日本国民であるとき。
二 出生前に死亡した父が死亡の時に日本国民であつたとき。
三 日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき。
こうした規定を鑑みるに、蓮舫氏の場合は生まれ育った地が日本であり、台湾国籍との二重国籍であったとしても、
日本に住む一個人として問題はないと思われます。
問題として追及されているのは、彼女が国会議員で、なおかつ最大野党の代表選に出ているからであると、当団体は考えています。
では改めて今回の問題のポイントを整理します。
①国籍は個人情報
一個人として日本で生活する場合、外国籍であればビザを発行する必要があります。
日本人に帰化した場合、ビザ発行せずとも日本人として居住することができます。
二重国籍だとしても、その人の国籍は個人情報ですので、厳重に守られなければなりません。
自ら二重国籍であると公表する義務もありません。二重国籍の一般人は数万人いるとされていますが、
日本国籍以外を放棄しなければならないという法規制はないので、二重国籍のまま生活しています。
②政治家は説明責任が求められる
では、なぜ蓮舫氏が槍玉に上がっているのか。
それは、彼女が政治家であるからです。
国民の投票をもって議員になっている以上、国民の側から疑惑の声や批判が上がれば
それに対して説明を行なう義務があります。政治資金や賄賂の問題と同じです。
③国籍法の扱い
蓮舫氏は1985年、日本国籍を取得し、台湾国籍を放棄していることを述べているのですが、国が変われば国籍の扱い方も変わります。
日本で「台湾国籍を放棄する」と申請すれば日本側では認められますが、
台湾の場合ですと台湾政府の裁量次第ということになります。
日本の国会議員は、公職選挙法第10条から「日本国民」であることを要件としていますが、二重国籍を禁止する規定はありません。
こうしたグレーゾーンが、今回の蓮舫問題で明るみに出たのです。
ここまで話をまとめると、政治家の説明責任という観点から問題はあるものの、メディアでここまで大きく取り上げられるほどの問題で無いようにも感じられます。
では具体的に批判をしている有識者や新聞などの意見をいくつか紹介します。
http://www.j-cast.com/2016/09/09277646.html
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49699
http://www.sankei.com/premium/news/160916/prm1609160007-n1.html
http://news.livedoor.com/article/detail/12037440/
http://diamond.jp/articles/-/102150
これらの意見をまとめてみると、
①:「保守」を名乗る人々の徹底的な優生思想
台湾国籍を離脱していないと批判されているのですが、そもそも台湾は親日国。
日本寄りの発言をする有識者もいるなかで、同郷の蓮舫がなぜ批判されているのか。
そこにはネット右翼をはじめ、現在の日本で「保守」を名乗る人々の徹底的な優生思想が隠れています。
少しでも外国人の血が入っているならば、その人間は日本の敵だとする主張です。
さらに、蓮舫氏は発言力があり、メディアでの露出度が高い。
そうした背景があることで、正面から批判されやすい対象となったのではないか。
本人からの説明が二転三転したことで、さらに炎上したことも大きいでしょう。
②:政党関係者の思惑
それだけでなく、蓮舫の人気を急落させ、民進党の支持基盤を削ぐことで政権を維持したいのではないか、
という政党関係者の思惑も絡んできます。
彼女が落ち目になれば、民進党に政権を奪われる可能性は低くなる。
民進党以外の政党からのネガティブキャンペーンの一種として、
今回は30年も前の「国籍離脱したか否か」が槍玉にあげられた可能性があります。
ほとんどのテレビ局の重役は、現総理大臣と会食をする関係ですので、あながちその可能性もゼロではありません。
③二重国籍の政治家が国益に基づいて働いてくれるのか?
これも重要な論点になります。例えばアメリカ国籍も持っている人間が政治家になり、政府与党の一大臣に任命された場合、アメリカとの外交交渉で日本の国益をしっかり守ってくれるかどうか、という不安が出てきます。
これらの批判が本当に正しいものなのかは、感情論や政局問題ではなく、きちんとした議論が必要な問題だと考えられます。
まとめ
国籍は国益とも関わる問題である以上、政治家としての説明責任は必要ですが、今回の件でいえば政敵を落とすための手口にされた。
あるいは、蓮舫と政策趣向の異なる保守派が、彼女を攻撃することで発言力を高める土台に使われたのではないか。
そのように推測されます。
また、そもそもとしてこの様な問題は「国」という単位を政治の最上位に考えるからこそ発生する問題です。国際化が進む現代社会においては、この様な話題がニュースで取り上げられること自体、恥ずかしいことなのかもしれません。
当団体ではこれからも、この問題について議論を続けて行こうと思っています。