これからママンを

迎えにゆきます

楽しみだにゃ～

あたしは根っからのマザコンファザコン

末っ子の甘ちゃんですから

自分で働いて生活するようになってから

両親からお金をもらうことを拒絶するようになった

思春期の幼かった自分を叱り付けたい

好きなことをやってるのに
両親の助けを借りるわけにはいかない

自力で立たなきゃ意味がない


パパママを連れて沖縄旅行に行くのが夢


今日はどこに連れて行こうかな

ネブライザー

吸入だけやってきました

診察は得に症状が辛くなければやらなくていいって

薬まだいっぱい残ってるしね


歌えそうなのになぁ

なんでここ出ないの？ってところで裏返る


悔しい


そんなの関係無しに

お客さんはまた足を運んでくれる

こんなに幸せなこと無い

楽しみに指折り数えてるって言われたときは思わず

｢愛してる！｣

と叫んでしまった笑


最初は馬鹿にされてた

ナツキングが歌なんか歌えるの？って

普段はあんなにボケボケなのにステージなんか立って大丈夫なの？って

最初はからかい半分の気持ちで見に来たんだろう

でもそれからその人達は

あたしのライブに何度も何度も足を運んでは

決まって最前列の真っ正面で見ていてくれる


ライブは命懸けだし

お客さん一人一人とのタイマンだと思ってる

自分の世界をどうやってお客さんの目に映し出せるか


次はどう攻めようかな

原動力

歌えなくなって半月

もう普通に喋れるよ

明日病院に薬の吸入に行ってくる

カメラで声帯の様子も見てくる

きっと良くなってるはず



良くなってなきゃ

泣いちゃうんだから



毎日どん底だった

朝起きて

｢あー｣

って声出すわけ


んで

あぁ今日もダメか

みたいな


毎朝発声して

出なくて凹んで


リハ早く再開しないと

ライブの日程だけが迫る


レッスン始めないと

もう半月も出遅れてしまっている


どーしよ

どーしよ


みんな動けない

あたしのせいで

みんな動けない


なんで出ないんだよ

早くしろよ

もうどーしたらいいか分かんないよ

助けてよ



そんなとき

｢次のライブいつ？｣

｢会社有給取って行くよ｣

｢楽しみにしてるね｣


これが全てだった


｢早く治してくれなきゃ困る｣

｢もう歌えなくなるなんて嫌だ｣


みんなが圧力をかける

期待と言う名の圧力は
どれだけあたしの原動力だっただろう


1番を守るためには

やっぱり2番以下は全部切り捨てるくらいの覚悟が要るんだ


もうあたし一人の夢じゃないんだ


日曜から3日間

母さんが心配して東京に来ることになった

あたしは母さんの身体の方が心配だよ

もう治らないバセドー病


憎しみでしか繋がってなかったら

こんな哀しい想いしなくて済んだのにね

愛でしか繋がってなかったから

吐くくらい泣けた


早く結果出して

パパママを特等席に座らせて

大きなステージで歌いたい


必ず