占い師の頭の中へようこそ。
ねこやなぎです。
占えるようになるには
どんなタロット本を読んだらいいの?
と疑問を抱く人は多いですが、
本ばかり読んでいても
いい占い師にはなれません。
※先生が言ってた。
本や講座でカードを学ぶのと同時に、
いろんな経験や感情を
味わうことが大切です。
でも人生は、
全てを経験するには短すぎる。
そこで役に立つのが、
小説、エッセイ、映画などです。
今日は『エスター』という映画を通して、
悪魔のカードの雰囲気を
知っていただけたらと思います。
1作目↓
こわそうな映画ですが、
幽霊系ではありません。
でも、別の意味でこわい…。
目を逸らしたくなるくらい、
かなり暴力的です…。
当たり前に愛してもらいたくても
愛してもらえない運命を背負っている
主人公のエスター。
"普通の人"が与えられている愛を
どうしてもほしくなった彼女は、
あの手この手で
それを勝ち取ろうと必死になってしまう。
自分が持っている欠け。
自分では埋められない、心に空いた穴。
穴が埋まれば、
誰かが愛してくれれば、
幸せになれるのに…!
という空想。
でもそれは、
心に棲む悪魔が見せている架空の世界。
その架空の世界を実際に見たくて見たくて、
周りが見えなくなってしまう。
大事なものを
どんどん失っていることにも
気づけないほどに。
"普通に愛される当たり前"を求めて
もがきまくったエスターは最後、
大切なものを失います。
自分で自分をなだめて、
受け入れてあげられていたら、
悪魔は暴走しなかったのに…。
それほど渇望するものに出会えることも、
人生においては貴重な経験。
でも、
悪魔にコントロールを握られると
命を落としかねません。
悪魔は、
希望をなんでも叶えてあげるよ
って囁いて、
悪い意味でどこまでも連れて行ってくれます。
悪魔のカードは、
不倫のカード
なんて呼ばれることもありますが、
複雑恋愛じゃなくても出ますし、
仕事の悩みにも出ます。
どんな悩みであれ悪魔のカードは、
欲望に溺れるあまり
悪魔に暴走させられていないかを気づかせ、
忠告してくれるカードです。
悪魔のカードが出たときは
エスターのように、
心の欠けを埋めるために
何かを必死に追い求めているんじゃないか
と気づける機会です。
そしてそれは、
あなたが何かと引き換えにしてでも
追い求めるべきものではないんです。
追ってみてもいいけど
相応のものは結局得られず、
逆に大事なものを失います。
これは予言や未来予測ではなく
自然の摂理。
15番のカード、悪魔の世界に住む人は、
5番のカード、司祭の住民になれなかった人
だったりもします。
いい子の枠に入れなかった不良も
いい夫婦の枠に入れずに外に相手を作る人も
世の中の"普通"から
追い出されちゃったんです。
心細くて拠り所を求めていたら
悪魔が手を差し伸べてくれた感じ。
でも、
その悪魔と手を切れるかどうかは
もう自分で決められるはず。
悪魔のカードが出るときは、
そういうタイミングがきているということ。
嫌なイメージを持たれがちなカードですが、
こんなに親切なカードないのでは?
と思っています。
これ以上闇に堕ちて
エスターのようになってしまう前に
這い上がるチャンスがあることを、
ご丁寧に教えてくれてるカードなのです。