バイト先にそのまま就職→店長という道が決まっていたので
車は必要なかったし
当時は「車を自分で運転する」なんて
考えてもなかったのです・・・
ところが学校に頼まれ、渋々入社が決まったのが
12月24日のことでした
19才で免許を取って以来一度も運転していない
立派なペーパードライバーが
急に4月から片道20km運転しなければならなくなったのです
りょうさんのお家は貧乏ですから
「就職祝いに車を買う」
なんてことは、ありえません
そのとき父が乗っていた車を譲られました
父は会社の駐車場が狭すぎるので中古の軽自動車を買った気がします
あと
「軽自動車は事故起こしたら小さい分、死ぬ確率高いから」
と、ペーパードライバーの事故を懸念し
りょうにオッサンぽさ100%の「ニッサン・サニー」を譲ってくれました
当時の彼氏が
ある日りょうを迎えに来たら
運転練習がてらコンビニから車で帰ってきたりょうを見て
ものすごーくビックリしていたのが忘れられません
最初はオッサンくさくて嫌だったけど
乗り慣れてくると共に愛着が湧きました
サニー号と、沢山走りました
1年に1万キロは必ず走っていました
福島県・お台場・横浜・幕張・軽井沢・栃木の佐野アウトレット・・・
8年間、リコール3回かかりましたが
大きな事故もなく
一応ゴールド免許になり
何気に両親より運転はうまくなり(そしてスピード狂と言われ・・・)
サニー号は古くなっていきながらも
世界で一番乗りやすい、かわいい愛車でした
ミラーが自動ではたためなくて、立体駐車場で苦労はしたけど
あと4年・・・車検が通らなくなるまで乗り潰すと決めていたほど
本当に大好きでした
乗ればしっくり身体になじむシート
もっと乗ってあげたかったのに
崖から落ちてごめんね
父から
「保険の関係があるから至急廃車の手続きを!」
と言われ、ニッサンにもお願いしましたが
8年4ヶ月ずっと一緒だった相棒が
鉄クズになってしまうのかと思うと
寂しくてたまりません
崖から落ちたことが悔しくてたまりません
サニー号
どの彼氏よりも長く一緒に暮らして
りょうは単独行動がほとんどだから
誰よりも一緒に出掛けて
頑張ってどんな大きい荷物も運んでくれたね
自転車だって運んだもんね
色んな人を乗せたね
色んな思い出を乗せたね
夜中に救急病院に行ったこともあったね
母の入退院もサニー号で送り迎えしたね
酔っぱらって後部座席で寝るの好きだったなぁ
桜が満開の駐車場で
花びらだらけにしちゃったけど
桜の真下で大好きな音楽聞きながらぼーっとしたの
幸せな時間だったな
桜が大好きだから
春はいつも花びらくっつけちゃってごめんね
リアムを買うために知らない町まで行って
迷子になって4時間も走ったよね
カーナビなんか付いてないから
勘で夜道を走って
隣の県まで行っちゃって
買ったばかりのリアムが肩に登って来ちゃって
早く子犬を見たいお母さんから何回も電話かかってきてね・・・
あの時は大変だったけど
ガソリン満タンのごきげんなサニー号だったからいつの間にか
知ってる道まで帰って来られたのかな
具合が悪いけど運転しなきゃいけない時や
遠出する時
知らない場所に行く時
いつもエンジンかけたら
ハンドルをさすって
「よろしくね、サニー号」
って言ってたから
何度か事故ギリギリで助かったりしたのは
サニー号が助けてくれたんじゃないかって
ホントにちょっと思ってたんだよ
この8年4ヶ月
一番りょうを助けてくれてたのは
実はサニー号、キミじゃない?
車の中で泣いた事何度もあったけど
そんな時はあてもなくドライブしてたら気が紛れた
買い物がストレス発散で
なんか荷物がとんでもない事になった時も
紙袋を後部座席にずらーっと並べていっぱいになると
すごくスカッとした
スーパーで買い物すると
りょうは無理矢理1枚の袋に詰め込むクセがあるから
よく後部座席でなだれ起こしちゃったけど
なぜか一番上の卵が割れたことは一度もないんだよね
古いし、もう生産されていないサニー号だけど
おかげで広い駐車場でも
似たようなキレイな車の中で見つけやすい所も好きだったよ
崖から落ちる2日前
今年初めての浴衣で乗ったね
サニー号は車高が低いから着崩れしないで乗り降りできて
有名な着物職人さんと帯職人さんに
着姿を褒めてもらえたのも
キミのおかげ
キミにずっと乗るつもりでいたから
ちょっと高い買い物もできたけど
もう当分は大好きな着物も諦めなきゃいけないし
いっぱい節約しなくちゃね
りょう節約苦手だから
独り暮らしもできなくなりそうな気がして
来月からの生活が心配だよ・・・
新しい車が納車になっても
もうサニー号みたいなセダンじゃないし
運転に慣れるの時間かかりそうだな
サニー号
8年4ヶ月、りょうを乗せて走ってくれてありがとう
まだ走れたのに
手放さざるを得なくなってごめんね
りょうの会社の往復は
いつもサニー号だったのに
もう乗れないんだね・・・
運転席を持って帰りたいくらい
本当に大好きだったよ
ボロボロの車の中にポツンと置かれている姿
ショックだったー
サニー号だってボロボロになっちゃったのに
まだ乗れそうな気になっちゃうんだよね
廃車になって、どこへ行くんだろう?
鉄クズにされても、覚えていてね
りょうは、サニー号と名付けたキミのことを
生まれて初めてのマイカーとして
ずっと覚えているからね
サニー号、ありがとう。安らかに・・・
部品だけでも、修理の時とかに使ってもらえますように・・・