阿佐ヶ谷駅から徒歩5分ほどの、
馬橋稲荷神社に行ってきました。
もうね、本当に、駅からすぐなんですけど、
この周りはびっしりと住宅街になっていて、
そしてこんなにしっかりした鎮守の森が残ってるんです。
すごいー。
こちらが結構有名な、昇り龍と下り龍がいる石造の鳥居。
『龍の鳥居』と呼ばれる、二の鳥居でございます。
かっこいいー。
美しい随神門。
昭和50年に、神社の創建700年を記念して建てられたものだそうです。
手水舎の龍。かなり大きな伊予の青石(天然の岩)から流れています。
なんと地下50mから組み上げられている天然水。
一年中、水温が15℃なんですって。
本殿入り口はこんな感じです。
こちらが御社殿。
手前の拝殿などは昭和13年の建立で、
奥の本殿は天保二年建立の檜・欅造とのこと!
そして社殿の左側には、水神社と厳島神社があります。
もともとこのエリア(馬橋地区)には湧水が点在していたそうで、
それらに水神さまや弁財天が祀られていたのだとか。
現在は、ここにすべて合祀されているのだそう。
ほわあ・・・。
神社そのものは鎌倉末期からあると伝えられているらしいのですが、
そのあたりははっきりしていないようです。
でも、ここからがすごいんですけど、
天保2年(1831年)に、
ここの地域の住民53人がお金を出し合って、
京都に使者を送って、
当時朝廷で神社の資格などを与えていた公家の
白川神祇伯家の御役所に上申して、
御神体及び御神号の宣下をお願いしたらしいんですよね。
そして、天保3年に、正一位足穂稲荷大明神の御神号を賜って、
御勧遷の許可があったと。
(馬橋稲荷さんのHPより)
つまり、住人たちがお金を出し合って、
京都のお公家さんに正式にお願いして、
正しい手続きを踏んだ上で、
うやうやしく神さまを連れてきてもらった、
由緒正しい神社さん、てことなんです。
いやー、すごいなー。
この地域の人たち、信心深かったんですねー。
この神社さん、すっごい大切にされてたんですねえー。
そして、関東大震災の後に、
この地域には大勢の人たちが移住してきて
急速に住宅地として発展することになるのですが、
そんな中でもこの森、そして神社が守られたというのが
本当にすごいなって思うんですよね。
今でも、境内に一歩足を踏み入れると、
別世界のように静かです。
・・・ということで、
ここも、田無神社と成り立ちは近くて、
治水、龍伏せ、
近隣の田畑の豊作を祈る、
地元密着型の神社さんです。
田んぼや畑をやるわけですから、
水は枯れずに、溢れもせずに、
適切な量でいてほしい。
↓
水の神さま(龍神&龍伏せの弁財天)
植えた苗はすくすく育って
五穀豊穣してほしい。
↓
お稲荷さん
という、実に理にかなった神さまたちの顔ぶれですね。
ずっとこの地で、
神さまたちと人間たちが、
一緒に力を合わせて地域の安寧を願い守ってきた、
そんな神さまと人間の共存共栄の姿が想像できる、
とてもすてきな神社さんでした。
地域の方々はここを訪れるとご利益を得られやすいと思います。