私は藁だった

切羽詰った人間の

最後の すがりつき


何の取柄もなく

何も出来やしない

私に

どうして常ぞ頼るだろうか


でも 溺れた人間なら

こんな 私に

救いの手をのばしてくる



でも私には藁はない

どんなに踠いても

「助けてくれ」

と手をのばしても

藁は掴めない


藁になってくれる人はいない

私に藁は無い


私は藁だったのに

私の藁は無い



でも それでもいいじゃないか

誰かの藁になれるなら

ほんの僅かでも

役に立てるのだから

人としてそれは

悪いことじゃない

例え私が

ぶくぶくと 沈んでいったとしても