今日の恵み  維摩会 春秋館の恵み -2ページ目

今日の恵み  維摩会 春秋館の恵み

         ~今・ここへ~

                    

 

 

👟 お兄ちゃんは舟をこぎ 弟のボクはちょっかいを出す 👟              ~お母さんが一番~

 

 

新幹線の車中、

通路側の座席に、

3歳になったくらいの男の子が座っているようなのですが、

数秒おきに、

頭がシートのはじからチョコン、チョコン、と見えては引っ込んでいます。

どうやら、居眠りをしているようです。

舟をこいでいる、状態です。

 

通路を挟んで、同じ並びに、

お母さんが1歳くらいの男の子を抱っこして座っています。

おかあさんは、

手を伸ばして、男の子を起こしました。

お兄ちゃんのようです。

 

しばらくすると、また、お兄ちゃんの頭が見え隠れし始めました。

それを見たから、というわけではないでしょうが、

弟のボクが、お母さんの膝から滑り降りて、

お兄ちゃんのほうに、ヨチヨチと歩いて行って、

~お母さんの手が、えりくびをつかんでいます~

お兄ちゃんの足元に座り込みました。

 

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当たり前なのですが、

最初の子供は、二番目の子ができるまでは、

一人っ子として育てられ、

二番目の子ができると、

とたんに、お兄ちゃんかお姉ちゃんになるのです。

その時に、赤ちゃん返り、などといわれる行動が起こることがあります。

今まで、まわりの人の愛情を一身に受けていた一番目の子は、

二番目の子が生まれたことにより、

自分への愛情が奪われた、少なくなった、と思い、

愛情を確かめようとしたり、不安や心配が強くなったりしたり、

などが原因のようです。

いずれにしても、

親の愛情が二番目の子に奪われた、と思う、ということを、

維摩会 春秋館で教えていただきました。

一番目の子には、多かれ少なかれこのような経験があり、

それなりに、共通した性格を形成していくようになるのです。

 

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お兄ちゃんの足元に座り込んだ弟のボクは、

お兄ちゃんを見上げて、

なにやら、とてもうれしそうな表情になると、

お兄ちゃんの運動靴の、マジックテープをピリピリとはがすと、

靴を脱がせてしまったのです。

そして、もう一方の靴にとりかかろうとした時、

お母さんがボクを抱き上げると、

抱っこしたまま、

もとの座席に腰を下ろしたのでした。

残念ながらボクの表情を見ることはできませんでしたが、

お兄ちゃんはその間、

ずっと気持ちよく居眠りを続けていたに違いありません。