愛犬の皮膚ケア


●皮膚の仕組み


皮膚は、実は10~20層が積み重なって作られています。


第1層にある新しく生まれた皮膚細胞は、だんだん上の層に上がっていきながら、角質細胞へと変身します。最後には一番上の表皮になって、最後にはフケとして剥がれ落ちて行きます。


皮膚細胞が新しく生まれて、最後にはフケになって剥がれ落ちるまでの変化を「角化」と呼びます。


そして、皮膚が新しく生まれ変わることを「ターンオーバー」と言います。


健康な人の皮膚のターンオーバーは、約28日間ですが、犬の皮膚では約20日です。ターンオーバーのスピードは、歳をとるにつれて遅くなります。皮膚病の脂漏症の犬では、ターンオーバーは3~4日です。


一番上の皮膚の層、表皮は「角質層」と呼ばれ、「保湿機能」と「バリア機能」のふたつの大切な役割を果たしています。


保湿機能は、適度な水分を含有することで皮膚に柔軟性を持たせ、なめらかな肌を守ります。


バリア機能は、体内の水分を外に逃がさないようにしながら、外から異物が体内に侵入するのを防ぐ働きをします。


角質層の水分は、「皮脂膜」と「NMF(天然保湿因子)」、そして「セラミド(細胞間脂質)」の働きで保たれています。