同級生だった私の友達は、聖歌隊に就職した。
まだ就職活動が始まらない、早いうちから聖歌隊に入るのだと話していた彼女は、神様(人智を越えた存在)と栄光を永遠に賛美したいからと、選んだのだった。


聖歌隊の競争率はかなり高い。
守護天使に比べると大勢は必要ないからだ。
彼女はその難関を突破。
綺麗な声をしていると認められたからだった。
そして、聖歌隊の練習生とか実習生と呼ばれるようになった。
以降、私も就職したからたまに会うくらいになったものの、練習は厳しいといいながらも頑張っていた。いつか正式なメンバーになって、あの白いホールに立つのだと、目を輝かせていた。
そして彼女はその夢を叶えた。
晴れて正式な聖歌隊の一員になったのだ。
とても幸せと言って、笑っていた。
永遠を生きる天使は、仕事に全てがかかっている。永遠とは人間の言う1000年ほど。
就職したての頃は、1000年も同じ仕事を続けられる者はスゴいなと思っていた。そのうち、それだけ生きるなら500年経てば転職もアリだし、転職してどうしても辞めたければ生まれ変わるのも仕方ないと考えが変わっていった。
そのうちキャリアを積むにつれ天から離れて仕事ができると分かり、改めて天使の過酷な仕事の一部を知ったりしたのだった。
それでも私は地上に仕事をしに行く事はないと思っていたし、それを確信していたけど、現在はというと(苦笑)
mio