おはようございます、レオンです。
今日は、民主党の主張する『高速道路無料化』について、考えてみたいと思いますね。
皆さんは、高速道路が無料になったら、どうしますか?

『今まで、高速料金って、結構高かったし、
一度行ってみたかったところあるんだよな~!』とか。

『今までは、遠すぎて、(時間とか費用については見合わないので)新幹線か飛行機で、故郷に帰っていたよ。でも、無料なら。選択肢に入れてみようか。』とか。

『無料なら、商品製品を運ぶために利用できる、コストを下げることができるかもしれない。』とか。

いろいろ、考えることが、出来るかもしれません。こちらは、プラスの例です。

逆に、反対に考える方も、います。

『週末や連休の時に、今まで以上に、混雑する場合が、増加して、事故が増えたり、時間が読めなくなったり、かえって、高速道の意味をなさないのではないのだろうか?』とか。

『高速道を普段全く利用しない人にとっては、実質的な増税に繋がるから、賛成できない。』という意見もあるでしょう。

人それぞれ、見方は、様々です。

ですが、『高速道路を有料』にしている国って、実は少数派なのです。
たしかに、アメリカでも、一部有料化の流れが、あることも事実ですが。
どこかで見聞きしたような?

歴史を少しだけ、振り返ってみましょう。

日本は、江戸時代まで、『鎖国政策』を取り、他国との貿易を制限しつつ、国内でも、関所を設けて、関税をかけ、ヒト、モノ、カネ、情報の流れを制限してきましたよね。

確かに、『徳川幕府』にとっては、繁栄の維持につながったかもしれませんが、
400年もの間、世界との交流を絶ったことは、日本という国家の真価を発揮することを遅らせることになったのかも、しれません。

倒幕運動は、世界との接点が、生まれたことで、急速に広まっていきました。
『ジョン・万次郎』なんて、例もありますよね。

狭い世界での繁栄は、確かに、安定していて、限られた人たちにとっては、住みやすい世界であることは、間違いないでしょう。
でも、そこには、『進歩』がありません。
『変化』というものが、ありません。

私たちは、生物である以上、好むと好まざるとをよらず、競争をすることを望みます。
生物としての進化が『遺伝子』に組み込まれているからです。
話を大きくしすぎました。

ちょっと、戻して、日本の『関所』について、少しだけ。
私の住む浜松市の隣町に『新居の関所』というものが、歴史遺産として、残っています。

一番有名なのが、『入鉄砲出女』という『キーワード』です。
つまり、『江戸』に武器を持ち込ませないようにするためと、人質となっている大名の家族を国元に戻さないことを主たる目的にしていたといわれています。
それプラス、各地の大名への情報漏えいを防いだり、関税をかけることで、生産品の保護政策もとられていました。
つまり、集団安全保障とブロック経済です。

ですが、一面では、各地の経済を支えることになった半面、ヒト、モノの流れを制限しているわけですから、普段はどうにかなることもありますが、当然モノの値段は高どまりし、人材不足に悩むことになります。
非常事態(飢饉)の場合には、食料不足で、多くの人が餓死することもありました。有名なところでは、3大飢饉(天保の飢饉等)があります。

ブロック経済は、一見すると、繁栄をずっと維持することが、出来るように錯覚することがあるかもしれません。
しかし、狭い日本ですから、世界の発展に当然遅れていくことになりましたよね。
その世界だけしか存在しないのなら、ある程度の意味はあるのかもしれませんが、世界は広いです。
その時代に、ヒトの流れの制限のある中、世界を見聞してきた人たちが、いました。

後に、歴史を動かすことになった方たちです。
その後、日本は開国への道を歩くことになります。
痛みを伴いながら…。

その後、世界も、ブロック経済を経て、第二次世界大戦が起こり、多くの惨禍を経験し、ウルグアイ・ラウンドなど管理された経済から、WTOが設立され、自由経済への道を進んでいます。

FTA(自由貿易協定)を次々と結んでいますよね。
域内での関税撤廃です。
なぜ、関税をなくす動きが、広まっているのでしょうね?

今、グローバリーゼーションが、広まり過ぎていると指摘されています。
国という境目(ハードル)が低くなってきているといえるのでしょう。

インターネットが普及し、情報のやり取りが簡単かつ早くなっていますし、
それ以外にもヒト、モノ、カネも国境を簡単に越えてしまいます。

最近、よく、個人商店でも、ホームページを開いているようですが、
結構、無意識に、日本の中だけで、見ることができると勘ちがいしているのでは?なんて、思わざるを得ないときもあります。セキュリティの意識は、大丈夫ですか?って。

インターネットには、国境がありませんよね。
当然、海外からも、見ていることもありますし、逆に、私たちも国外の情報を簡単に入手することができますよね。

これまた、学生時代の話に触れたいと思いますが、
大学1年の終わり頃、在籍していた大学の1ヶ月間の海外研修(ホームステイ)に参加できたのですよね。
試験があったのですが、通ってしまいました。
僕の行ったのは、ドイツなのですが、高速道には、そのとき興味を持ちました。

ドイツの普通の道路には、電信柱は、ありません。
旧市街と郊外に分かれるのですが、
旧市街は、城や寺院を中心にした、かなり入り組んだ勾配もある石畳の道が広がっています。
逆に、郊外は、ご多分にもれず広々とした整備された道ですね。

高速道は、完全にフリーウェイです。
現在はどうかわかりませんが、当時は、「300キロのスピードを出しても大丈夫だよって~」って聞きました。お国柄だな~って思いました。その時は。

以外に知られていませんが、あの『アウトバーン』を作るように命じたのは、ヒットラーだったといわれています。当時の公共工事では、最大であっただろうし、当時の疲弊したドイツ経済を復興する力として、生かされたのではなかったのでしょうか。

その『アウトバーン』を移動していて(僕は国際免許は持っていません)、ホストファミリーが運転していたのですけど、渋滞というものをほとんど経験しませんでした。
というよりも、あったことがないですね。

ドイツという国が、300にも及ぶ都市群から構成されている国であるという前提があるにしても、そこには、国としての知恵があるように思えます。

旧市街へは、車で入れなかったように思えますし、バスや路面電車も発達しています。
根底に地域経済がしっかりしている点がありそうですね。

『パス』が以外に便利なのですよね。

都市と都市を結ぶ連結環としての道路がしっかり整備されている思います。
街から街へと移動するときに、簡単にフリーウェイが利用できるからでしょうね。

ものすごく身近な存在です。
それだけ、高速道のI.C.の数が多いのでしょうかね?
やっぱり混雑の最大の原因は、料金所の存在と出入口の数の少なさだと思います。

たしかに高速道の利用が増えれば、二酸化炭素の量も増えることは確かです。
でも、その反面、ドイツでは、風光明美ですし、日本ほど空気が汚れていると感じられないのですよね。

やっぱり、ヨーロッパには植林の歴史があるからでしょうか。
『シュバルツ・バルト』というのを、ご存知でしょうか?

日本語に訳すと、『黒い森』という意味です。
名前に反して、『黒い森』では、下生えもきれいに整備され、枝も間引きされています。
ものすごく森の中も明るいです。
見通しも良いですし。
あちらでは、木を切ったら、かならず、次の木を植えています。
通常、新しい木が一定の高さに達するまで、最低60年は、かかるそうですね。
道路を作る半面、木もちゃんと植えて、常日頃から、コストを掛けて、森を育てているんです。

つまり、「共生」の思想です。

便利さだけを求めるのではなく、自然と共に生きているということを忘れてはならないのでしょうね。きっと。

日本でも、自然は宝です。
観光資源でもあるわけですし。
生活のメリットだけを考えていては、きっとつまらない国になってしまうのでしょうね。
海外からのお客様は、きっと、日本的な文化と自然に憧れて訪れてくれるのでしょうから。

彼らを失望させたくは、ないですよね。
第一、私たち自身、自分の周りから自然が失われていくのは、とても寂しいことだと思いますから。

良い知恵が、生まれるといいですよね。ホント。