ライブのMCではいつも話してきたことですが、数年前の「森体験」があって森をテーマに音やステージを作っています。
これは終わりのない深いテーマだなと思っています。なので、とても面白い。
そして今、あるリズムを作ったことがキッカケに「グルーヴ」というものにフォーカスしています。
このグルーヴは、太鼓(いや、ドラムス)を叩き始めた頃から追い続けているテーマであって、これっ!という答えは森と同様に深すぎてまだまだ出せていません。
2025年3月8日&9日「なにわのけものみち」
なかなか深い森を描けました。
話は変わりますが、ここ数年、世界中で大なり小なりエゴむき出しで色々な問題が起こりすぎて、ちっとも美しい方向に向かっていないなぁと切に思っています。特にSNSにおける権力者たちの攻撃的な言動の数々はひどい。
これ、SNSをやめて日が経ちますがやめた理由の一つです。
物を作って表現する者として、作る過程においてなんやかんやと世の中の状況や傾向に影響を受けます。
それも政治や経済そのものよりも、そこに反応する世論とか人の心の部分に「え!?」って。
先の選挙もそうですが、とにかくバズらせて人の関心を集めて、事を起こしていくというSNS全盛の今、引っ掛かったコマーシャルがあります。
「今、まともなことやって(それを)観て下さいってなかなかなこと。受け手側は身勝手で良い話を聞かされても(という思い)が根本にある。真っ当な企業紹介ビデオ(を作ったところでその)需要があるの?」
これは、トヨタイムズのコマーシャルでマツコ・デラックスが社員に発しているのですが、すごいところを突いているなと。
これだけ情報が溢れている今、バズらせて人の関心を引き寄せられなければ、真っ当なことをやっていても意味がないのよってことですよね。
音楽に置き換えれば、いくら良い音や美しい音を奏でていても、それを求めている人はごく僅か。
太鼓と言えば祭りだし、迫力があって面白ければいいのよ。(とほほ)
1994年に奈良・東大寺で共演して以来、私が師と仰いでいるパーカッショニストのレイ・クーパーさんとその昔、やり取りした時にとても素敵なメッセージをいただいたことがあります。
Music is noise put to order by wisdom. - Puccini
音楽は知恵によって整えられた騒音である。
私たちのコラボレーションの例えとして、偉大なオペラ作曲家プッチーニの言葉を引用してくれました。
レイさんが、レナードはまさにそのノイズを体現してくれたと。
私も迫力あって面白いノイズは大好きです。
でも、「もう少し、日本の太鼓を気持ち良いリズムで満たしたい!」そんな思いでいます。
世界を旅してきていますが、自分の周りだけでも回せていけないか。それがグルーヴにフォーカスした動機なんだろうな。
「族」を学びながらグルーヴを研究するワークショップ "ZOKKEN"(族研)
実践とオンラインレクチャーというハイブリッドなプログラムを川崎と尼崎で開催!
ZOKKEN 川崎編
ZOKKEN 関西ラウンド-1

