今日の産経新聞に、エネルギー政策について少し目先の違った記事が載っていた。
ガスを用いた冷房機器が、大阪府下の小中学校に導入されつつある、というものだ。
こういう産業政策については、同じフジサンケイグループの中でも、SANKEIBizの方が良質な記事を流してくれるので、要約してみよう。
(元記事: http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120902/mca1209021015002-n1.htm )
・交野市(大阪)では、去年6月までに小学校10校中学校4校のエアコンを整備した。予算は約6億円。このエアコンは都市ガスを動力源にする「ガスエンジン・ヒートポンプ」(GHP)のエアコンである。
・他にも、大阪市(130校)が2学期からの利用に向け工事中
・都市ガス業者(大阪ガス)とのGHP契約の増加は、冷却能力の規模でここ10年で倍になるほどの伸び。電力供給不安を背景に需要拡大を図っていきたいと、同社。
さらに業界資料を見ると、
去年までの11年間に、都市ガス・LPガスのヒートポンプ冷房は、電力換算で原発4基分に相当する出荷量を誇るという。
そんな状況にあって、興味深いのは、政府(資源エネルギー庁)の動向だ。
どうも、本庁の原子力部門や、内閣府のエネルギー環境会議と、意思統一が図れていないようなのだ。
業界団体の「日本LPガス業界」がまとめた資料をHPに収録し、
「望ましいエネルギーミックスの実現に向けて」LPガスの役割を増そうと呼び掛けている。
望ましいエネルギーミックスとして
省エネ節電対策を抜本的に強化の具体策として、
1.電気とガスの役割分担(調理や給湯などガスで出来る事はガスで行う)
2.GHPの普及促進 (電力負荷の平準化(ピークカット)及び省CO2)
を挙げていることが目につく。
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonmondai/12th/12-5.pdf
先のエネルギー環境会議のパブリックコメントの目的として、、
「2030年を見据えた日本のエネルギー政策について国民全体で議論を深めたい」
としていたにも関わらず、
「送電線を使って使用者へ配電する電力供給方法の内訳に、原子力がどの程度を占めるべきか?」
という話に矮小化されてしまっていた。
私はなぜそのような矮小化をするのか、今でもいぶかしんでいるのだけど、
少なくとも、資源エネルギー庁内部では、
電力が総エネルギー需要に対してどの程度の寄与させるべきなのか
という問題意識を持っているのだろう。
われわれも、原子力の是非とは別に、視線を高くして見直すべきものがあると、私は考えるのだ。
今後、反原発からちょっと視点を広げて、
・我々がどのようなエネルギーを得たいのか
・その需要に本当にふさわしい供給方法は何なのか
に注目し考え、記事を追加していく予定です。