いま、翔びたつとき
いま、翔び立つとき 女性をエンパワーすれば世界が変わるAmazon(アマゾン)1,358〜5,740円篠田真貴子さんや申麻衣さんなど、フェミニストの方々が絶賛していたため、興味を持つ。メリンダゲイツさんの事はよく知らなかったし、ゲイツ財団とかも富裕層の税金対策でしょ?ぐらいしか思ってなかったけど、全然違っていた。ビルゲイツさんも凄い起業家だけど、メリンダさんも超凄い社会起業家。最新は自己紹介から始まり、妊娠して直ぐにマイクロソフトを退職するエピソードから共感していき、ただ、子供を産んで直ぐに行動するあたりが、流石だなーと。まあ、マッキンゼーから内定を貰い、マイクロソフト入社後も連絡があり、マイクロソフトが激務だから転職を考えていたらしい。どんだけスーパーウーマンなんだよっていう。最初は女性が子供を産むか、いつ産むかという家族計画の支援から始まったらしい。日本の状況は高齢出産、不妊が問題になっていて、あまり現実にみることはないけど、世界には児童婚などで若くして母親になったり、夫の無計画な妊娠で沢山の子供を抱え、貧困から抜け出せない女性が沢山いる。そういった女性支援が、経済的自立や教育の普及やHIV抑制など、あらゆる分野に拡大していく。メリンダさんの考えは一貫して、弱者をはじき出さず、輪の中に入れていきましょうという事。輪の中に入れれば、自信が持てて声もあげれるようになるし、お互いに励ましあえていける。ご自身はカトリック教でその教えに通じる事もありながら、カトリック教では中絶や避妊を認めておらず、様々な葛藤を抱える。でも困っている隣人に手を伸ばすという本質を貫き、家族計画の普及を目指される。オバマ政権の時は、前進したのに、トランプ政権に変わって随分と予算を削られてしまったらしい。こんなところにまでトランプの弊害があったとは。早く交代してほしい。あらゆる状況で、時には自己犠牲を払いながらでも、女性の権利の為に活動する女性達の逞しさにただただ尊敬する。インドのセックスワーカーで、一人娘の為に生きてきたのに、娘か学校で母親のせいでイジメられ、首を吊って自殺したのを発見したというエピソードに涙する。家庭内の無償労働の問題など、全て2000年代に入ってからやっと焦点が当たり始めた事に驚いた。今の四十代以下ぐらいからやっと問題意識を持てるんだろうなー。tactfulnessのハンスさんとの交流も書かれている。陽のあたらない人々の苦悩と向き合って来た情熱を感じる。マイノリティーをはじき出そうとするのではなく、輪の中に入れて皆で意見し合っていく。基本的には学校のイジメの問題と同じ。弱い者イジメを無くす世の中になってほしい。その為には弱い者が集まり、声をあげられるようにお互いにエンパワーしていかないとなー。