こんにちは! 弘記です。

 

今日も、みなさんの役に立つ話、面白い話をお送りします。

 

今日のテーマは「風邪の時、体を冷やす?温まる?」という話。

 


風邪を引いたとき、現代人の多くがまず考えるのは

「冷やさないと!」

ということです。

まあ、間違いとは言いません。
最終目標は「冷やして温度を下げること」です。

でも、ちょっと待ってください。

昭和世代以前の皆さんは
風邪を引いたら、体を温めて水分をたくさん取る
って、お母さんに言われたことないですか?

水分補給は共通してますが
今と言っていることが真逆です。


最終的に熱を下げることが目標!
それは一緒なのに、昔は体を温めると言われ
今は体を冷やすと言われる。

これは一体どういうことなのでしょう。

まず、西洋医学の「体を冷やす」
という治療は、どういう理屈なのでしょう。

メインは脳を守り、発熱による苦痛からの解放を
主眼に置いた治療法です。

暑くなっている体に対して、アイスノンや
冷えピタなどを頭や首、わきの下などに当て
体の熱を冷まそうとするシンプルな手法です。

さらに、解熱剤を使って熱を下げようとします。

解熱鎮痛剤の仕組みを調べたら
病院や小児科の先生のウェブサイトには
二種類の薬が解説してあって

一つは脳に働きかけて体全体の機能を
熱を下げる方向へ向かわせる働きの薬と

もう一つは炎症(発熱)が起きているところに
炎症を起こす物質(ホルモン?)を抑える薬です。

つまり、どちらも生理的に無理やり
熱を下げるものという感じです。

体は風邪を引いたときは自然な反応として
発熱する方向へ体の仕組みが働きます。
それを無理やり薬で逆方向に向かわせる。

アイスノンなどを脇や鼠径部に
当てるというのはどうでしょう。

熱いところを氷等で冷やすというのは
シンプルに熱いところを冷たくしようという感じで
一見すると当たり前のことのように見えますが

それで体温が下がるのか?というと
微妙なところです。

なぜなら、体温が下がる、上がる
という部分を決定しているのは
さっきの薬に出てきた体の中の脳の働きとか
ホルモンの働きとかだからです。

どんなに冷やしてみても体が熱を下げよう
という方向に動いてなければ熱は下がりません。

じゃあ、なぜ冷やすのか??

熱くなりすぎて機能障害を起こす臓器
主に脳を守るためです。

発熱は自然な生理現象だったとしても
それによって壊れるものもあります。

その代表的なものが脳です。

だから、頭やおでこ、首なんかを冷やして
脳の温度を下げようとします。

でも、現代では、大きな血管のある
鼠径部や脇などにアイスノンみたいなの入れて
冷やして体温下げようとしますね。

一見、全身をめぐる血液を冷やすことで
体を冷まそうとするのは合理的な
考え方ですが、脳以外の臓器は体温が
上がって重大な損傷を受けることは
多くないので、正直、そこまで冷やさなくても・・・

という部分があります。

じゃあ、なぜ冷やすのか??西洋医学には

発熱 = 体の異常 = 異常は正さなければ!

みたいな方程式があって、熱を下げる
という部分にひたすら焦点を当てているから
としか言いようがないんですが。

熱が下がれば、病氣も治ったとみなして
万々歳だからですかね。

そこはお医者さんにでも聞いてみないと
何とも言えません・・・・。


さて、一方で「風邪を引いたら温めろ」
という発想はどこから来るのでしょう。

冷やすことが常識になりつつある現代時からしたら
おかしな話に聞こえるかもしれませんね。

温めるなんてのは・・・


そして、熱くなってるんだから冷やすのは
当然でしょう!なんて考えそうです。

ところが、人間の体はそこまで単純に
できていません。無機質な「物」とは違います。

人間の体は基本的に環境に適応するようにできています。

暑いときは、体を冷やすように脳が働き
寒いときは、体を温めるように脳が働いて
体温を一定に保とうとします。

さて、ここで問題です。

体を冷やすと、体はどう反応するでしょう??

答えは・・・・・





「体を温めようとする」

です。


じゃあ、逆に体を冷やしたかったら
どうしたらよいか?というと、逆に体を
温めてあげれば、体は体温を下げようとします。

風邪を引いたときに体を温めるというのは
この仕組みを利用しています。

体を冷やすと熱が上がるから
逆に温めて冷まそうとしている。

昔からある自然なお手当の考え方です。


氷などで冷やすと毛穴は閉じて汗は止まり
体が発熱し始めるので、逆に体温は上がります。

実際どうなのかはわからないけれど
理屈の上では非常に高熱が出やすい状況を
作り出していると言えます。

逆に温めてあげると、毛穴は開き汗がたくさん出て
汗の氣化熱と体の熱を発散させようという作用で
体温はみるみる下がっていきます。

まあ、だからと言ってサウナに入るとかは
やりすぎな感じですが、でも理屈の上では
サウナに入るというのも正解です。

一般的には風邪の時は分厚い布団でもかぶって
しっかり保温したり、暖かい飲み物を飲む
程度な感じで十分です。

もし、足を触って冷たいようなら
足湯もいいと思います。

ですが、基本的にはお風呂に入って
がっつり温まったり、サウナに入ったりは
ちょっとお勧めできません。

脱水になったり、意識失って溺れたりとか
変なリスクが増えそうです。

冬とかでない限りはストーブなどでの加熱までは必要なく
保温がしっかりできていればいい感じです。

あ、でも飲み物食べ物は温かいほうがいいですね。

ただし、ここで注意です!

基本は体を温めますが、頭に関しては
冷やしたほうが良い。

脳細胞は一定時間高熱にさらされると
変質して壊れます。壊れたら、まず回復しません。
だから、体は温めても、頭は冷やさなければいけない。

冷やす方法は、また長くなるので
次回の記事あたりでご紹介します。


そもそも、なぜ、熱が出るのか?という
そこにフォーカスを当てるのが大事です。

熱が出るというのは基本的には熱が体内に
溜まっているから、それを発散させているんです。

同じ熱でも熱中症の場合は、自律神経の乱れから
熱の発散ができない状態になっているので
体を温めるのはNGなんですが・・・・

一般的な発熱に関しては、基本、体を温める
というのが、体の自然治癒力(体の仕組み)を
活性化させる方法と言えます。

体を氷などで冷やす行為は熱を上げる行為。

薬で熱を下げるのは、体内に溜まった熱をこもらせる行為。

体からするとそういうことになります。


それでも、薬を使えば簡単に熱は下がるし
表面的には病氣が治ったように見えますね。

少なからず体は楽になる。

でも、元氣にはならないかもしれない。

風邪を引いて治ると風邪を引く前より元氣になる
ということが、自然療法の世界では
言われることがあります。

適切に熱を発散させて、体内の余分なものを
燃焼排泄させることで、体の状態がよくなるから
風邪を引くと元氣になる。

でも、単純に薬で熱を下げると
そういう風にはならないってことですね。


体の仕組みを理解し、なぜ、熱が出るのかを
ちゃんと考えてみましょう。
 

 

今日も、陰陽の知恵を学んでいただき、ありがとうございます。

また、次回、お会いしましょう。


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