はるか昔になりますが・・・(笑)
私が実習に行った施設のひとつが教護院・・・
今では自立支援施設という名前になっています。
児童自立支援施設(じどうじりつしえんしせつ)とは、犯罪などの不良行為をしたり、するおそれがある児童や、家庭環境等から生活指導を要する児童を入所または通所させ、必要な指導を行って自立を支援する児童福祉施設である。退所後の児童に対しても必要な相談や援助を行う。かつて感化法の下においては「感化院」(かんかいん)、少年教護法の下で「少年教護院」(しょうねんきょうごいん)、現行の児童福祉法の下で「教護院」(きょうごいん)という名称であったが、1998年4月に上記名称となる。
そこで出会った子ども達・・・私は女子寮に二週間、実習に入らせて頂きました。寝食を共に、とは言っても宿泊は子どもたちが就寝してから、近くの寮のような場所に泊まりました。しかも厳重に鍵をかけるように指導されるのです。
実習が終わるまで個別の情報は知らずに入り、実習最終日にそれぞれの子どもの状況を知らされます。その頃の私には信じられないようなことばかり。
世の中にはこんなことがあるんだ・・・守られるべき子どもたちがこんな状況の中で…いったいどう生きたら良いのか・・・現実を突きつけられて、途方に暮れたように感じていました。とても口にはしたくないような状況も様々あるのでした。
児童相談所実習ではケースワーカーの先生について実習したときの一日目、措置変更についていきました。
乳児院から養護施設への措置変更。3歳くらいだった男の子でした。綺麗な服を着せてもらい、ケースワーカーの先生の車にちょこんと乗っていました。乳児院の担当の先生は赤ん坊のころから彼を育てていらいしたので、別れを惜しむように覗き込み、一緒に私がいることでほんのわずかでしょうが、ほっとしたと喜んでくださったのを覚えています。3歳とは思えないくらい小さくておとなしい男の子でした。
次の措置変更は里親さんに育てられていた中学生の女の子がそのご家庭の事情で育てられなくなり施設に行くという状況・・・。彼女の気持ちを考えるといたたまれませんでした。
何人もの子を預かっている里親さんのところにもお邪魔させて頂きました。日本人とアメリカの黒人さんとのハーフの子の話を聞かせて頂いた。いずれ父親の国へ行ってみたいと言っていましたっけ。
児童相談所の一時保護所でも二週間の実習をさせて頂きました。
色々な子がいたけれど、その中で兄弟二人で入所している子がいました。
確か3歳と4歳。お兄ちゃんは小さくてもやっぱりお兄ちゃん。下の子がいつも歌っていたのが「も~もたろたん、ももたろたん」…お母さんに教えて貰ったのだそうです。
唯一お母さんに教えて貰った歌・・・そのお母さんは行方不明。兄弟は5,6人いるらしいがよくわかりません。
お父さんは彼らを育てながら仕事に行かなければならないので、危険だということでロープで腰を縛り、排せつだけ出来るようにして、外に出られないようにして仕事に出かけていたのだそうです。彼らには身体に煙草を押し付けたあともありました。
それでも子どもは親を守ろうとするのです。4歳のお兄ちゃんの後姿がやけに大人びていたのを今でも覚えています。
あの子達は今では40歳に近い年になっているんだな・・・幸せに暮らしていると良いな…どうか幸せでありますように・・・・♡
児童相談所(じどうそうだんじょ)は、児童福祉法第12条に基づき、各都道府県に設けられた児童福祉の専門機関。児相とも略称される。すべての都道府県および政令指定都市(2006年4月から、中核市にも設置できるようになった)に最低1以上の児童相談所が設置されており、都道府県によってはその規模や地理的状況に応じて複数の児童相談所およびその支所を設置している。
業務の内容
児童すなわち0歳から17歳の者(児童福祉法4条)を対象に以下のような業務内容を行っている(児童福祉法11条の2)。
- 児童に関する様々な問題について、家庭や学校などからの相談に応じること。
- 児童及びその家庭につき、必要な調査並びに医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定を行う。
- 児童及びその保護者につき、前号の調査又は判定に基づいて必要な指導を行なうこと。
- 児童の一時保護を行う。
出逢った現実が辛すぎて、施設で働くことを選ばなかったのですが、何故か子どもに関わることばかりに導かれて・・・保育園、児童館そして小学校でお仕事させて頂いてきました。そして地域の活動でも子どもに関わる・・・ということになっています。
出逢った子どもたちを見ていても思うのですが、たとえどんな状況でも親に対する思いは特別・・・・。お父さん、お母さんの幸せを願っているのですね。
自分のブループリント(人生の設計図)によって親を選んで生まれてくるみたいです。そして、その状況の中で様々な学びがあるのですね。
守秘義務というのがあるので最近の具体的なお話出来ないのですけれど、子どもたちはお父さんお母さんをとても大切に思っています。そしてその幸せを願っています。
その一人一人の子どもたちが・・・どうぞ幸せでありますように・・・