木曜日のお手紙。
今朝実家に帰り駐車場に車を停めて、テクテクと歩いてときに、近所の方二人と母が玄関前で話し込んでいる様子が遠くから見えました。
一人の方が乳母車に大きな犬を乗せていて、私の顔を見た瞬間「死んじゃった」と泣きました。
愛犬が今朝天国へ旅立ったそうで。
私の母も、その方も泣いていました。
その犬は、歳をとり足腰が弱っていましたが頑張って毎日お散歩していて、いつかは死んでしまうと分かっていてもやはり死という別れがくると悲しいものですね。
自分の子どものように可愛がっていらしたので、お辛いと思います。
実家ではマルチーズを2匹飼っていて、メス犬は生前父がペットショップで泥酔しながら、欲しいとダダをこねた犬でした。
母が、飼うことはできないと言ったら拗ねて怒ってしまったそうで。
その後仕事帰りに私がそのメス犬を飼い、父に渡したのでした。
父は、その時は私にありがとうと言っていましたが母の話によると「こんなもん飼ってきて!どうすんだ!」と、私に対する陰口を言っていたそうです。
しかし、父は病院で亡くなる前、意識が朦朧となっている中「ポニョに会いたい」と言っていました。
ポニョとはそのメス犬の名前です。
ソフトバンクのCMに出てくる白いポメラニアンに似ていて可愛くて、でも少し性格が悪いのが玉にキズです。
母曰く、「この性格の悪さは、飼ってきたあんたに似ているね」とのこと。
父のために良かれと思って犬を飼ってきたにも関わらず、なんだか踏んだり蹴ったりの私でした。
動物の方が人間よりも寿命が短いですが、時として人間の方が先に天国へ行ってしまうことがあります。
父が亡くなって、その半年後に私も実家を出たので可愛がられていたメス犬は寂しさのストレスから、爪を噛むようになったり、父との思い出の曲が流れると遠吠えをあげたりしています。
それもなんだか切ないですね。
見送ることは辛いけれど、動物が人間を見送るよりも人間が動物を見送ってあげたほうがいいな…と私は思います。
こればかりは天命なので、わかりませんけれどね。
今いるペットたちと、今という時間を愛いっぱいに過ごしたいなとあらためて思いました。