陰陽師。


昔、とあるSNSをやっていた時に
カフェバーで陰陽師の家系の男性が霊視してくれるという情報を得て
友人と早速予約して行ってみた。


小さな店の中にある、これまた小さな個室に通され小太りの40代前ぐらいの男性が、ちょこんと座っていた。


何をみてもらいたいのかを伝えると、それに関連することを霊視し始めた。


「あんた、なんちゃらババアが憑いてますよ!ここ2年間ろくなことなかったでしょ?!」と開口一番に言われた。
なんちゃらババアのなんちゃらは、正式な名称を覚えてないので、とりあえずなんちゃらと書いている。


うーーーむ(-。-;
ここ2年間ろくなことなかったと言えばそうかもしれないし、意外とそうでもないかもしれないし
生まれてこの方ろくなことがなかったと言えばそうだし、そうでもないとも言える。
そんなものはあくまでも、個人の捉え方次第ではないか…?
という疑問はさておき。


2年間…?
私は頭の中でグルグル記憶を辿る。
当時、職場の事や恋人の事で悩んでいたのでろくなことがないという渦中にいたかもしれないことは確かだ。

単純な私は
「そうなんです~!」なんて話を展開して盛り上がっていった。
なにやら、その、なんちゃらババアが陰陽師を通して私に言いたいことは

「なぜ勝手に厄払いしたのだ!」
ということらしい。

前厄、本厄、後厄とすべて椿大神社で厄払いをした。
見知らぬ、目にも見えない自分勝手なババアから、
どうやら不本意な怒りを
ぶつけられているようで
それがこの2年間のろくなことがないということに繋がっている

そういう話だった。

陰陽師がババアを説得し、無事にババアは成仏したらしい。

周波数があってしまったから取り憑いたとしても、なんともはや迷惑なことである。


基本的に私は霊視というものは半信半疑であるし、江原啓之氏もよく「夢物語として聞いて下さいね」とテレビで言っていた。
だから、夢物語として楽しく聞いているのが一番良い。

当時はまだおぼこくて
なんちゃらババアが憑いてますよと言われてあまりのショックに
思わず泣くより大爆笑してしまった。



生きていると

「私は陰陽師の家系です。巫女の家系です。」と言う人によく出会う。


職業として考えれば不思議なことでも
すごいことでもなんでもない。

私は事務員です。
私はスーパーの店員です。
ということとなんら変わりはなく
ついつい陰陽師という響きに騙されてしまうが、大したことではない。

そんなものより
スーパーで淡々と、かつ笑顔でレジをしている店員さんのがカッコいい。