僕の理想の家は、金属でできた球体の中だ。


重力装置OFF。

僕は部屋の中で、椅子に座ったまま
空中に漂っている。



家具はいくつかあるが、
これもだいたい漂っている。


どの家具も、角が丸い。
当たると痛いからね。



部屋の端の方に、大きめのシャボン玉みたいなのが複数浮かんでいる。

そこに意識を向けると、反応して
プカプカとこちらへ近づいてくる。


ひとつのシャボン玉に手を向け、
人差し指と親指でひらくような動作で開ける。



中には、分厚い「本」が入っている。



「本」を開くと、小さなマイクロチップがズラリと並んでいる。


わざわざ「本」の形をしている必要はないのだが、地球文化の名残りみたいな感じ。



チップを1つ取って、
僕のコメカミのところにある挿入口に差し込む。

データを読み取る。


「…うーん、これは違うなぁ。」


別のチップを試す。



「あ、これこれ。このデータが欲しかったんだよ。」



脳内にダウンロードする。



チップを、「本」に戻す。


「本」をシャボン玉の中に戻し、
シャボン玉を部屋の端に押し返す。(笑)





たぶん、実際には"チップ"すらも
必要ないけどね。





人類は、イメージする事から全てを
創り出してきた。

最初のそれは、妄想と言われるだろう。

でも、それは後に創造になり、
皆が今使っている、あらゆる物に
なっているんだ。