お正月に、実家に帰っていて色々思い出した昔のはなし。


わたしの実家はとある山の山奥。

準過疎地域。小学校は歩いていけるところにあるが、木造校舎。全校生徒で70人くらい。

トイレは私が子供の頃は、どっぽん便所。薪でお風呂を沸かす家も珍しくはない。

道は、舗装されているところも少しだけあり、信号は全くない。ほんとに、山と畑と田んぼばっかり。そんな所で生まれ育ちました。

ちなみに1990年代くらいのお話です。



たぶん私が小学校低学年くらいの頃。

家の前に大きな庭があるんですが、そこで知らない男の子と、女の子。大きさ的にはお兄ちゃんと妹が遊んでいた。

たまに我が家の庭でだけ見かける兄妹。

今日も、我が家の庭で楽しそうに2人で駆け回っている。


わたしは祖母に、

「なぁなぁおばーちゃん、あの子ら、人んちの庭で遊んではるねん。あかんよなー」

みたいな事を言った。


祖母は、

え?

という顔をして、外を見る。


「ほら、あそこ」

私は指を指す。


祖母は外を見るが、

ごめんな、おばあちゃんには見えへんわ。

困った顔でそう言われた。


これが、私が覚えている1番最初に経験した不思議なはなし。


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その後、何回かはその兄妹を見かけたが、そのうち見なくなった。

あれは何だったんだろー。