今まで、自分の中で、必要とは思いつつも優先順位の低かったものがあります。
「彼氏」です。
ここ一年ほどで、なぜか必要性が一気に増しました。
優先順位は、「家族」、「自己実現」とほぼ同列です。
個人的には、驚異的な追い上げを見せております。
理由は自分でもわかりません。
そういうわけで、色々とやってみました。
マッチングアプリ、神頼み、占い。
直接人と出会うのが制限されていたので、できる範囲で。
もうやれることがありません。(今のところ)
でも、なぜか、それでもまだ淋しいのです。
不安は毎日やってきます。
ずっとこのままだったらどうしよう。
今は、もちろんそれなりに居心地が良くて(改善すべき点はいろいろとありますが)
だから、焦る必要性はないのです。実際のところ。
思い至った答えは、「ないものねだり」でした。
先日、タロットの先生に言われました。
「今にフォーカスするべきだ」と。
今、自分が感じる音や、光や、匂いや質感、味。そんなものを「今、この瞬間」を楽しむべきだと。
もし、私が今の私のまま、例えば出会いを見つけたとして、もしかしたら、未来への別の不安がやってきて、その関係に影響が出てはいけないわけです。
そういうわけで、「今」を見る練習をしています。
たまに、芥川龍之介の「鼻」という短編小説を思い出します。
ずっとずっと欲しいと思っていたものが、ある日突然手に入って、訪れる困惑と虚無感。
それはたぶん、「今」を楽しんでいなかったから。
未来のどこかにある、「素敵な未来」しか望んでいなかったから。
「素敵な未来」が「今」になった瞬間、それは消えていくわけで。
だから私は、「素敵な未来」を頭のどこかに置きつつも、「今」を感じるように努めてみようと思います。
時計の音、
ストーブの温もり、
道行く人の声、
走っていく車の音
チョコレートの甘味とルイボスティの香ばしい香り。
テレビに映ってる、キラキラしたロマコメ映画。
どれも、今しか感じられないものだから。
今を生きられるように。
もしいつか、イケメンが目の前に現れたら、そのときは「今」目の前にいるその人物をきちんと見られるように。
今、練習をしています。