妙蓮寺のピアノ教室
いそざき音楽教室の
礒崎真帆です。
ご訪問ありがとうございます。
今回で、このシリーズは
最後になります。
よく、場所を取るので、という
お話を伺います。
確かにピアノは、場所を取ります。
ただ、それには
理由があります。
弦の有無が高さを決める
アップライトピアノは、
電気店などに売っている
5~6万円ぐらいの格安モデル
の電子ピアノと比較すると
奥行き、幅や高さは違います。
たとえば比較的上位モデルの
ヤマハ、カワイの電子ピアノ
と比べた場合でも、
アップライトは奥行きは
5センチ程度の長く、
高さは110~130センチあります。
アップライトのほうが
電子よりも体積は大きくなりますが、
それは低音の弦が長いからです。
発表会で弾いたピアノは
とても良い響きがしたと思います。
それは、ピアノの弦が長く
奥行き280cm近くあったからで
低音の弦が長いほど共鳴しあって
豊かな響きが生まれます。
大きな高価なピアノには
他にも違いが様々ありますが
弦の長さだけでも全く
響きが違います。
電子は高さがない、
つまり弦自体がないので
コンパクトなのです。
ピアノレッスンにどこまで求めるのか
学校の音楽の授業に
困らない程度でよく小学校
の間だけ続ければ良いのなら、
電子ピアノでもよいでしょう。
しかし、エリーゼのためにや
ブルグミュラーが
弾ける位までになりたい、
発表会でいわゆる名曲と
言われる曲が弾ける、
合唱の伴奏を弾いたり
コンクールを受けたいなどの
場合はアコースティックピアノ
が必要です。
基礎力と共にテクニックも
表現力もつけることができます。
アップライトに変えてみないと
その良さはわからない
電子からピアノに変えた
保護者の方のお話ですが
結局はその一言に尽きると思います。
電子で練習していては
永久にできない、わからない部分
がたくさんあるのです。
「続くか分からないから電子で」
というお気持ちもわかります。
しかし「続くかわからない」
という考え方は、親の迷いとして
子どもによくない影響を
与えかねません。
レッスンを始めるからには
10年は続けさせたい!
という保護者の方の決心は、
お子さんに伝わります。
子供の聴覚の発達は
1歳から5歳が最も発達し
以降12歳まで緩やかに伸びるそうです。
また左手の指の動きは
11歳が臨界期と言われており
それ以降は同じ時間練習しても
上達する比率は下がるそうです。
また、電子で弾いていた期間が
長いほどピアノで直すには
時間がかかります。
3歳から12歳まで、
人間の能力が急激に発達する
ゴールデンエイジにこそ、
本物のピアノの響きを聞き、
それで練習する環境を
与えてあげてほしいのです。
ゴールデンエイジは、
思っているよりもあっという間に
過ぎてしまいます。
もちろん住宅事情で
禁止されていたりする場合は
電子ピアノでも仕方ないでしょう。
しかし、事情が許すのならば、
真剣にアコースティックピアノに
ついてご検討いただくことが、
上達につながります。