透析歴29年
「麗宝」をご愛飲くださっている、20年来のお付き合いになる福山市の桑田様。
読売新聞に掲載されましたので、ご紹介させていただきます。
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「ふかふかの愛 届けたい」

広島県福山市の主婦 桑田恵子さん
広島県福山市の主婦桑田恵子さん(62)ら40~70歳代の女性約15人の編み物愛好家グループ「コミュニティー広場 愛LOVEふくやま」が、手編みのマフラーやベストなどを、東日本大震災で被災した宮城県岩沼市に送っています。

 桑田さんは長年人工透析を受けているため、被災地に直接行くボランティアはできません。代わりに、編み物の腕を生かすことにして、震災の年の10月、知り合いに呼びかけてグループを結成。市の施設に月2回集まって、3時間編みます。

 「東北の寒さは厳しいじゃろう」「マフラーは長めがいいんじゃないの」。皆で、現地を想像しながら針を動かします。子供の腹巻きや、シックな色の男性のベスト、座布団やストール、帽子など、いろんな人に手に取ってもらえるよう、作品の幅を広げています。


座布団カバーを手に「被災者を思って、みんなで編み続けたい」と語る桑田さん(広島県福山市で)=東直哉撮影
 小さな座布団カバーは数日、男性用のセーターだと1着に約1か月かかります。集まる日だけでなく、自宅に毛糸を持ち帰り、夜なべで作業をする日もありました。肩が凝り、目も疲れますが、「雪に埋もれ、隙間風が寒そうな仮設住宅をテレビで見た。忘れられんけえ」と手を止めません。

 60~70点が出来上がるたびに、福山市の社会福祉協議会に紹介してもらった、岩沼市の社協に送ります。これまで3回、最近は2月に約30点を届けました。現地では仮設住宅の住民に配られたり、集会所で使われたりしているそうです。

 岩沼市社協からは、「こちらはまだ朝晩冷え込む。気遣いがありがたい」と言ってもらい、「うれしいねえ」「上手にできてるわ」という喜びの声も伝え聞きました。

 今度送るのは、今年の秋です。それまでにたくさんの作品ができるよう、夏場も頑張ります。今度は、手紙も添えるつもりです。


座布団カバーを手に「被災者を思って、みんなで編み続けたい」と語る桑田さん(広島県福山市で)=東直哉撮影

(2013年3月29日  読売新聞)